主張

国際女性デー

刻もう新たなたたかいの歴史

 きょう3月8日は国際女性デーです。世界の女性たちが生活の向上、男女平等、平和のためにいっせいに立ち上がる日です。中央大会が東京でひらかれ、全国でさまざまな行動がおこなわれます。

世界の「例外国家」で

 国際女性デーは「パンと権利と平和」をかかげたたたかいの日としてつくられて今年で103年、日本で初めておこなわれてから90年になります。時々の女性の願いとたたかいを結集し発展させる日としてとりくまれてきました。

 国連は1975年に国際女性デーにとりくみ、77年に「国連デー」とし、「男女平等のために、女性たちの社会参加と社会変革を求める幾世紀にもわたるたたかいに根ざし(た)」日と位置づけています。女性への差別の撤廃、社会開発への完全で平等な参加に向けた環境整備に貢献することを各国によびかけています。

 日本の女性の現状は、経済や政治分野での男女平等度(世界経済フォーラム発表)で、135カ国中101位というありさまです。世界の国々が国連女性差別撤廃条約にもとづくルールをつくり、男女の賃金格差是正、正規雇用と非正規雇用の均等待遇、昇進・昇格差別是正、男女がともに仕事と家庭を両立させるなどの改善をはかるなかで、「財界中心」の政治のもとで異常な「ルールなき」社会となっている日本は、男女平等の問題でも世界の「例外国家」です。

 女性の55%が非正規雇用で働き、年収200万円以下の非正規雇用労働者の8割近くが女性です。貧困と格差が女性を直撃しています。女性の社会参加の促進に欠くことのできない認可保育所の不足は都市部を中心に待機児童問題をますます深刻にしています。

 安倍晋三首相は施政方針演説で、「女性が輝く日本」を強調しました。しかし、女性の権利を守るルールの確立・強化なくして、女性の活躍の促進も日本経済の活性化もできるはずはありません。

 こうしたなかで、女性たちのたたかいがひろがっています。

 不当な雇い止め・解雇の撤回、異常な長時間労働・男女賃金格差の是正など、人間としての権利の確立、女性が働きやすい職場をもとめるたたかいが粘り強く続いています。認可保育所に入所できなかった東京・杉並区、足立区などの母親たちの行政への異議申し立ての行動は、大きな注目をあつめ、認可保育所をもとめるたたかいを励ましています。

 「子どもたちを放射能から守ろう」「原発はいらない」と、全国各地で草の根からたちあがった若い母親たちのネットワークはいっそうひろがっています。農業・漁業に壊滅的な打撃を与え、食の安全を脅かし、くらしに深刻な問題をもたらす環太平洋連携協定(TPP)交渉参加表明の動きにも怒りがひろがっています。憲法改悪の危険な動きに、多くの女性が危惧を抱き、憲法9条を守る女性の共同がひろがりはじめています。

広げようたたかいと連帯

 安倍政権のもとで切実となる願いの実現へ、ひろがる女性のたたかいと連帯をいっそう大きく発展させていきましょう。
 女性デーを、「財界中心」「アメリカいいなり」の古い政治から抜け出し、女性を含む「国民が主人公」の新しい日本への歩みをともにすすめる日にしましょう。