山下氏は「126年の歴史と伝統があり、豊かな文化を育んできた大阪市を本当になくしていいのか。政令市の権限・財源を失い、市民運動が築き上げてきた住民サービスを後退させていいのか。一人ひとりの市民が真剣に考えた結果であり、投票率が高かったのもその表れです」と語りました。
そのうえで、「対立と分断を意図的に持ち込む維新政治に対して、立場の違いを超え、大阪市を守る、良くする、この一点での共同が日に日に前進しました。この共同が大阪の未来を開く力であり、新しい大阪の政治がここから生まれていくのでないかという希望と展望を感じています」とのべました。
69万票に上った賛成票について問われた山下氏は、「おそらく賛成された多くの方も『大阪を変えたい、よくしたい』という願いを『都』構想に託されたのだと思います。『大型開発は政策の失敗、住民サービスを守ろう』など、『都』構想反対の共同を通じて共有されつつある、今後の大阪の方向性について(賛成された方とも)議論すれば共有できるのではないでしょうか」とのべました。
住民投票という手法を使ったことについても問われ、「一般に住民投票は住民要求から出てくる運動形態です。今回は、市長が上からもちだしてきたもので、それによって大阪市民が二分される不幸な事態が起こりました。そのなかで政治的立場の違いをこえた共同が逆に発展したという点では大きな財産を残したのではないか」と指摘しました。