日本共産党の志位和夫委員長は13日放送の文化放送「大竹まことのゴールデンラジオ!」に出演し、メーンパーソナリティーの大竹まこと氏、金曜パートナーの室井佑月さんと、「戦争法廃止の国民連合政府」構想について大いに語りあいました。

「『国民への大義』という言葉が胸に響いた」(室井さん)

 国会議員数の増加や、政党助成金に頼らない党財政など、共産党への疑問に志位氏が丁寧に答える中で番組は本題に。「今の国会の状況、国の形をどのように見ていますか」と大竹氏は問いかけました。

 志位氏は、戦争法の平和主義破壊、立憲主義破壊という二つの問題点を指摘し、「権力が憲法を無視して暴走しているということですから、これは独裁政治の始まりです」とズバリ。「独裁政治をやめさせて、日本にまともな立憲主義、民主主義、平和主義を取り戻すことは最優先の課題だと考えています」と強調しました。

 「国民は反自民の受け皿を探しているし、戦争法反対ではあそこまで盛り上がった。志位さんの(国民連合政府の)呼びかけにも、他の野党もすぐに応えてくれるだろうと思っていた」と室井さん。志位氏は「共産党と一緒にやるのは『ハードルが高い』という声もあるけれど、ハードルは壁ではない。乗り越えるためにあります。よく話し合っていきたいと思います」と応じました。

 「ここにきて他の党ともやっていこうと決めたのはどうしてか」と聞いた大竹氏に志位氏は、国会前の抗議行動などに参加して、「戦争法案を廃案にしてほしい」「安倍政権を倒してほしい」「野党は共闘を」という声を痛いほど感じたとのべ、「この国民の痛切な声にこたえなかったら、政党としての責任を果たせないと考え、ここは踏み切らねばと思いを定めました」と答えました。

 室井さんは、「志位さんが記者会見で、『これは国民への大義である』と言ったのが胸に響いて、いい言葉だと思いました。本当にその通りだと思う」と共感を語りました。

理念が違っても互いに尊重しあって、焦眉の課題で協力する

 大竹氏は「野党よりも国民の声の方が前に出ていたのではないか。お年寄り、主婦層、そして若者がという流れがあった」と国会行動の感想を述べました。

 志位氏も「いま起こっている国民のたたかいは、一人ひとりが主権者として、自発的、自覚的に行動している。そういう運動です。そうした運動に参加するなかで、私たちも学んだし、他の野党もそれぞれが学んだのではないでしょうか」と応じ、「国民連合政府」構想について「この構想の考え方は、国民の運動にみんなが合流していこう、政党も一緒になってやっていこうというものです」と語りました。

 他の野党にどう働きかけ、どうやって構想を実現するかがテーマになりました。「アメリカとの関係は大丈夫か」「国民の中にある『共産党?』という思いにどう答えるのか」。大竹氏は番組終了間際まで疑問をぶつけました。志位氏は政党間の協力のあり方のそもそも論について、次のように語りました。

 「政党というのは、それぞれ理念も違えば、めざす日本社会の将来像も違います。理念も将来像も同じなら、同じ政党になってしまう。理念や将来像が違っても、それはお互いに尊重しあって、国民が一番願っている焦眉の問題、焦眉の一致点で、協力しようというのが政党と政党との協力です」

「共産党がもっともっと頑張って」(大竹さん)

 大竹氏は「安保法制に反対して連合していくことは、本当にみなさん、そう感じている。共産党がもっともっとよその党を説得していく。志位さんがもっともっといかないことには、よその党は動かない」と期待を込めて激励しました。

 最後に室井さんが「志位さん。私、反自民でがんばってきたんだけど、負けてばっかりで疲れた。何とかして」と語りかけました。志位氏は「野党が、本気で国民的大義を掲げてたたかえば、1プラス1が3にも4にも5にもなります。そういうたたかいをやって、必ず勝ちたいと思います」と応じました。