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アニメ評論家・藤津亮太のアニメの門ブロマガ 第152号(2019/1/11号/月2回発行)
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アニメ評論家・藤津亮太のアニメの門ブロマガ 第152号(2019/1/11号/月2回発行)

2019-01-19 01:49

     あけましておめでとうございます。
     今年もアニメの門チャンネルをよろしくおねがいします。じわじわと視聴者数など増えている感じなので、今後もなんとか続けていければと思います。もし興味ありそうなお友達、親戚などなどいましたら是非よろしくお願いいたします。

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    1.最近のお仕事紹介
    2.連載「理想のアニメ原画集を求めて」
    3.前回のアニメの門
    4.「あけおめ声優大集合2019」について
    5.連載一覧


    最近のお仕事

    1.朝日カルチャーセンター新宿教室「アニメを読む」1月期(東京)
     1月19日 絵コンテワークショップ(ゲスト講師:『エウレカセブン』の京田知己監督)
     2月16日 「1979年の奇跡 『エースをねらえ!』『カリオストロの城』
     3月16日 『リズと青い鳥』
     【受講申込】(特に1月は混みますのでお早めに)

    2.朝日カルチャーセンター新宿教室「アニメを読む」特別講座(東京)
     2月9日 『SAO』監督・伊藤智彦の人生を変えた作品
     伊藤智彦監督を招き、節目で出会った作品の魅力を聞くことで、伊藤監督のできるまでをうかがう予定です。業界志望者や創作に興味のある方は是非。
     【受講申込】

    3.SBS学苑パルシェ校「アニメを読む」(静岡)
     2月3日は『宇宙よりも遠い場所』を取り上げます。【受講申込】

    4.栄・中日文化センター「アニメを読む」(名古屋)
     2月24日 『コードギアス 反逆のルルーシュ』。
     TVシリーズを中心に、劇場版3部作と公開されたばかりの『復活のルルーシュ』にも触れます。【受講申込】


    連載「理想のアニメ原画集を求めて」

    文・水池屋(コーディネート:三浦大輔)

    第80回『SUPER YOUNG 02 animation works 2』

    平成最後のコミケとなったコミックマーケットC95は、人気作品のメインスタッフとして活躍するアニメーターの参加も多く、例年と比べても大漁な年だったという印象です。 頒布される同人誌の質も高く、商業出版での原画集ではこの値段やボリュームの本を出すのは難しいのではないかと感じる本が多かったです。その分、争奪戦も激しく、すべての本に目を通すのは難しかったですね。それでも、欲しかった本には目を通せたので良かったです。

    今回は、そんなC95でも個人的に一押しな内容だった『SUPER YOUNG 02 animation works 2』を紹介したいと思います。
    以前に取り上げた小林恵祐さんの『SUPER YOUNG 01』は、シリーズ全編を通して「紗霧アニメーター」として参加していた『エロマンガ先生』でのお仕事をまとめた内容でした。今回は劇場作品『君の膵臓をたべたい』での小林さんのお仕事をまとめた内容でした。
    2018年は劇場アニメが豊作だったと思うのですが、『君の膵臓をたべたい』もそんな中で話題に上げたい作品の一つです。同作は『To LOVEる』シリーズで有名な岡勇一さんのキャラクターデザインの作品ですが、美少女アニメとリアルな人間の中間のようなデフォルメのキャラクターデザインで、通常のアニメのキャラクターよりも体に厚みのある絵柄でした。リアルな人間の体を彷彿とさせる小林さんの作画にはぴったりな内容で、小林さんのお仕事の中でも代表作の一つとなった作品だと思います。

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    本としても、前回の『SUPER YOUNG 01』の時には素材の問題で画像の質が悪かった点なども改善されており、122ページフルカラーの見ごたえのある本でした。小林さんはアバンパートを一人で作画し、OPの作画監督、中盤のお見舞いのシーンなどを担当されていました。劇場で観た時も見ごたえがあり、小林さんの作画の集大成といった印象です。『エロマンガ先生』では特殊なシチュエーションのシーンを担当されていたので、今回の作品で小林さんの自然な芝居の作画を見れたのは眼福でした。
    原画の数が多い分、画像が小さくなっているカットもありますが、一枚一枚の絵を見ているだけでその画力に圧倒されてしまいます。今回もタイムシートの掲載などはありませんでしたが、絵を見ているだけで動きを感じさせられ、原画集として見ごたえのある内容です。

    小林さんの作画の魅力は、リアリティを追求した人間の動きだけでなく、その場にそのキャラクターが実際に居たらこんな風に動き回るのではないかと感じさせてくれる、芝居の発想力だと思います。
    作品冒頭の図書室のシーンは、主人公の「僕」と、対照的に生き生きと話しながら動き回るヒロイン 「山内桜良 」との静と動のキャラクター的な違いを動きによって感じさせられるような芝居になっており、小林さんの芝居の方向性が作品の魅力につながるような、作品にとって良いつかみになる始まりだったと思います。
    動きによってキャラクターを魅力的に描くための発想力、それを実現させる確かな技術力がどういったものかを、原画集を見て考えさせられました。今後も、小林さんのように動きによってキャラクターの魅力を倍増させるようなアニメーターが、この本をきっかけに出てきてくれると良いなと思います。
    この同人誌は現在BOOTHで通販されています。まだあまり原画集というものを手にとっていない人や、作品をまだ観ていない人にも、是非ともおすすめしたい一冊です。

    『SUPER YOUNG 02 animation works 2』/SUPER YOUNG/2,000円)


    前回のアニメの門チャンネル

     前回のアニメの門チャンネルは、漫画家の冬乃郁也さんをゲストに「新年早々、『BANANA FISH』を振り返ろう!」をお送りしました。
     それぞれの『BANANA FISH』体験を振り返ることからはじまりました。
     まず、冬乃さんにお願いしたのは注目のキャストの。冬乃さんは、声にこだわりがあるのでお願いしたコーナーです。
     そこで挙がったのは、チャーリーとマナーハイム役の上田燿司さん、リー・ホアルン役の坂口周平さんのおふたり。外画でも活躍する渋いキャストが脇を固めたあたりも本作の注目点というお話でした。
     その後は僕が、ざっくり原作をアニメ化するにあたり、どれぐらいのペース配分で進行しているかをお話し、そこから原作の表現とアニメの表現の差の話になりました。
     そして印象的なシーンを3つあげるコーナーではなんと3つのうち2つがかぶるという。ひとつは「英二の水道管のハイジャンプ」(ここにアニメならではのアレンジが入っているので)、もうひとつは「窓と鳥」。こちらも「囚われ」と「自由」の暗喩なのか、ポイントポイント(特に英二といっしょにいる時に)で登場するのでした。
     冬乃さんのもうひとつは「キャンディーバーの歌&刑務所の図書室の太もも(アッシュ)」、僕のもうひとつは「ショーターが撃ち殺される前に見る天使の像」でした。

     

    「あけおめ声優大集合2019」のこと

     大晦日から元旦朝にかけて今年も出演しました『あけおめ声優大集合』。その舞台裏のお話でも少々。

     
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