昔からある諺のようにも見えますが、2017年初出、アメリカの政治学者アリソンが作った言葉。

トゥキディデス。古代ギリシアの人で、アテネの軍人にして歴史家。アテネの台頭がスパルタを不安にさせたことで戦争が起こった、という意味の言葉を受け、「新興国の台頭は、新たなNo.1を目指す新興国と従来の秩序・順位を変えたくない先進国との間での軋轢を生む」として、アリソンはこの言葉を作った。

要するに米中対立は歴史の必然であると述べたのである。

実際そうだろう。世界史、日本史を紐解けば、新興勢力の台頭は常に争いを生み、新旧の交代は激しいぶつかり合いの末に起こる。戦争は歴史の必然なのだと。

ずいぶん嫌な研究成果であり命題であるが、ある種、歴史の本質をついているのだとすれば、無視はできないどころか、我々はこのアリソンの成果をよくよく噛みしめなければならない。さて、どうする。経営学も経済学も、国際政治と無縁でいられない