【原文】

曾子曰:「慎終(1)追遠(2),民徳帰厚矣。」

【注釈】

(1)慎終:「慎」とは、慎み深くあることをいう。

「終」とは、初めから終わりまで、一貫していることを意味する。

「慎終」とは、人が徳を実践するにあたり、初心を忘れず、始めから終わりまで変わらずに貫くよう戒める言葉である。

なぜなら、名誉・利益・情愛といったさまざまな誘惑や干渉に直面しても、徳を終始一貫して守り続けることは、非常に難しいことだからである。

(2)追遠:「追」とは、後に従い、受け継ぐことをいう。

「遠」とは、遠い祖先を指す。

ここでは、人類文化の始祖や歴代の聖賢を意味している。

【訳文】

曾子は言った。「君子が徳を修め、善を行うには、言動を慎み、初志を貫いて、終始一貫して善を実践しなければならない。

また、祖先や聖賢を偲び、その教えと徳行を忘れず、常に自らを省みて過ちを正さなければならない。

このようであれば、