1990年代、バブル崩壊後に突如失恋ブームが起こった。それも10年以上続いた一大ブームだった。

これはおよそ20年続き、結局その後、恋愛そのものが下火になってしまった。それほど失恋ブームは、日本の恋愛シーンに大きなインパクトをもたらした。
これが少子化の直接的な原因でもある。しかしぼく以外に、この90年代の失恋ブームを指摘している人を見たことがない。

なぜならそれは、とても見えにくいからだ。90年代、確かに多くの人が失恋していたが、失恋そのものはそれより前から当たり前のようにあった。また90年代に恋を成就させた人も少なからずいる。だからブームと呼ぶほど大袈裟なものではないのではないか?

――そう考える人も多いだろう。だから失恋ブームはなかなか見えてこないのだが、これをブームととらえることで、見えてくる実相というものもある。そこでここでは、90年代、恋愛に――特に失恋に何が起きたのか、