ハックルベリーに会いに行く
普通の建築家はだいたい形式主義的になる。覚えることが多すぎて、やがて自分の頭で考えられなくなるからだ。それで、形式や前例に頼った建築しか作れなくなる。
記憶力が良く、いろんなことを覚えられた上でなお考える体力のある人が、「考える建築家」になる。この考える建築家は全体の1割ほどだが、これがまた2タイプに分かれる。
一つは自然主義だ。なるべく天然素朴のそこに生えてきたような地場の伝統的な建築に固執する。もう一つが科学主義である。最先端の技術を用いて何か新しい付加価値を常に加え続けようとする。
この両者を組み合わせようという人は滅多に現れない。千人に一人、いや一万人に一人だろうか。ぼくは歴史上最高の建築家は千利休だと思っている。彼は田舎のあばら屋の土壁がはがれて、構造材である竹組がむき出しになっている姿を見て「なんとも面白い」と思った。
だから自分の建築にもそれを採り入れたのだが、普通な