ODは予想通り、<アガる>という心理自体を知らないようだった。「GREAT HOLIDAY」に向けてリハは着々と進み、ODは既に、スタッフや関係者の前で、歌いながら踊れるようになっていた。

 

 前々回に説明した通り、「口パク」は第二期とのシュミュラクラという側面もあるが、菊地君がいきなり、歌いながら踊れる人になる、というのは、いかにファイナルスパンクスに気合が入っている、という設定にしても、現実的に無理すぎた。つまり、ODは鞘に収めたのだ。