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コロナ感染記(2)「追加修正と続編」
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コロナ感染記(2)「追加修正と続編」

2022-08-01 08:30

     自らの予想を大きく超えて、沢山の反応を頂戴しましたが、医師(外科医)である知人から、「お前のルポにちょっとした手落ちがあるので、案の定それがミスリードとなったまま斜め読みされ、そこを指摘されている。まあそれがSNSだが」

     

     という指摘があり、「むむむ?」と思い、確認してみたら「ここかな?」と思われる位置を同定できましたので、まずは何よりそのことと、これはケアレスミスですが、重要な点を落としているので、それの追記。あとは前レポの続きを書かせていただきました。

     

     個人的に当該箇所は、「ちゃんと読めばわかるのではないだろうかな」とは思い込んでしまい、結果としてミスリードを生んでしまいました。エッセイ等とは違い、ルポライトである性質上、これはよろしくありません。

     

     同様のご指摘を正確に数えることは不可能ですが(いま、「正確に数えられること」が多すぎであると僕は思いますが)、その総体を僕が要約するよりも、いま、僕がランダムで選んだ以下の2ツイートを代表例と仮説し、それに対してご説明する方が納得いただける力が強いと思います。

     

     もちろんこれは反論や闘争的な内容ではありません。両氏のご指摘は、僕の説明不足に起因するものであり、斜め読み速読によって生じる誤読性も織り込んだ上で、としますが、至極ごもっともです。

     

     「ルポライト脳」になりきれていないまま、こうした誤解を生んでしまったことをまずは謝罪します。当然、両氏、そして両氏と同様のお考えを記されている多数の皆様に対する陰性なものは一切ありません。ただ、以下の説明でご納得いただければと思います。

     

    *批判ツイートの典型例(ランダムチョイス)

    コチラコチラ

     

     段落に分けます。

     

     1)僕が近隣の、3年ぶりで行く内科に、事前の電話相談もなくいきなり行った理由は、

     

     2)「まだその段階で発熱していなかった(喉もガンガンに痛かったわけではなかった)」からです。

     

     (そうはっきり書いたつもりだったのですが。読み直したら、体温等々に関して、曖昧で、エッセイ脳的でした)。 

     

     3)僕がいかなコロナ未経験のコロナ軽視者だとしても、37度越えしていたら、内科医には事前に必ず電話します。かつ、その内科医は、そもそも発熱外来をやっていないことは確認しておりますので、違う(発熱外来をやっている)内科医にします。これは至極当然のことです(ご指摘の多くは「なぜそうしなかったのか?」ということだと思われます)。 

     

     4)文中にある通り、発熱は、その段階では「予感」にすぎず、ついでに言えば「激しい咽喉痛」でさえも、その段階では予感に過ぎず、体温的には36度6分でした。


     段落分けはここまでとします。 

     

     そんな段階で「ひょっとして僕コロナかも知れないんで、発熱外来扱いでお願いしたいんですが」とか「あのう、こういう状態なんですけど、PCR検査お願いできますか」という患者がいたとしたら、おそらくほとんどの医師から「めんどくさい、予期不安と心気症(事実よりも、自分が重病だと思い込む神経症の症状)の患者」だと思われたでしょう。患者と医師による<コロナノイローゼ症状。の押し付け合いの構図とも言えますね。

     

     それとも、僕が知らない間に、この国の医療常識は極端に偏り、「どんなちょっとした症状(軽くめまいがする。とかでも当てはまりそうですよね)が生じても、すべてコロナを疑うべし、すべての不安はコロナに通じる、当然、すべての内科医には、事前に電話しないといけないのだあ。どんな小さいことでも、コロナかもしんないんだから、絶対電話しろよお前」といった、ファシズムみたいなことになっているのでしょうか?

     

     実際、僕が行った内科医は小児科も兼ねているので、ただ咳だけして、熱のない学童も、熱中症でしょうか、ゲロ吐いてぐったりしてるだけの学童もおり、彼らが「コロナを予期し、まず電話で症状を話してから来院している」とは全く思えませんでした(窓口での会話も聞こえてきますし。家から無電話で直行、学校から無電話で直行の学童がいっぱいいました)。  


     さすがに当該Tweeter 2氏でさえ、僕がこう動くのが正しかったんじゃない?、とおっしゃらないと思いますが、<ある夜僕は、まず「そろそろ熱が出そう。この後、何十倍も喉が痛くなりそう。俺は絶対コロナ」という予感を抱き、しかし実際にはそれには程遠い、なので、実際そうなるまで部屋で待ち、実際そうなったんで(やっと熱も出たので)、しかるべき発熱外来に電話する>

     

     これこそ、キチガイとは言いませんが、倒錯的ではあるし、このケースが実在した場合、ですが、コロナ禍がもたらしたシンプルなノイローゼの一つだと思います。患者(コロナではなく、ノイローゼの)は「今の日本の内科医がコロナしか扱わない」と信じるのでしょう。充分ありうると思います。

     

     <喉が変なふうに痛く、これからなーんか熱が出そうなんだけど>という段階の患者にできることは、「まずは最寄りの内科に行って(この程度のことを事前に電話で説明、要らないと判断します)所見を聞く」ことだと僕は判断し、そうしました。

     

     ただ単に、面白いからという理由だけで例えを重ねますが、僕は心斎橋のクラブあたりで

     

     「うおっとこれ、うお~来たわ~。マイテルモピコーん!!37度8分頂きました~。のっど痛~。うっわ腫れ散らかしてますやん。。。。。。これ、コロナちゃうん?」

     

     と思って、つまり熱も咽頭痛も充分始まっている状態で、知らない内科医に特攻を仕掛け

     

     「予約?ええやんけ自分、医者なんやから、オレみたいのが毎日来よるやろ。どこで開業してるんやっちゅう話やねん。心斎橋やーん。あんじょう頼んまっさー。ドッカーン(診察室のドアを蹴破る音)、せんせ~、せんせ~。熱止まらへんし、喉、痛とうて痛とうてたまらんわ。コロナかどうかチェックしてや~。ああ?ああ?!、、、、ああ、オレ初診や。センセ喉見てや~。ほれア~ン」

     

     とかいった、こうして書いていてもうっとりするような豪快な蛮行に出たわけではありません(擬似関西弁の使用には蛮行カリカチュア以外の意味はありません。フジロックの会場でも青山の星付きレストランの中でも、どこでも良いです。どこでも起こり得りますしね)。 

     

     また<ノイローゼ扱い>に関しても、これは知らない方からファンメールアドレス頂戴したのですが、「ノイローゼの定義からちゃんと書かないとこの国の憲法では人格否定になり、逮捕されますよ」という、若干、ん?ノイローゼ気味かな?という批判を届きました。

     

     「ノイローゼだ」という描写はディベートや推理小説ではなく、一対一の人間が密室で見せる行動上のオーラを記述しようとしたので、すべてを過不足なく、裁判の審議録のように文章化はできませんし、逆に、あえて文学的に、一内科医を、コロナによる医療の逼迫による狂気に陥った人物として習得に描写することも、しようと思えばできます(まあ、それが液状化しているのがSNSなのでしょうけれども)。

     

     僕はレポートの性質上、どちらに徹することもできずに、「ノイローゼだ」とやや性急で刺激的な判断をしてしまいましたが、あの内科医が<常軌を逸していた>ことだけは間違いありませんでした。

     

     まあ、<今や我が国全体が、常軌を逸しているのだ。何を今更内科医だけを>と言われれば、それっきりな世の中ではありますけれども。

     

     理由は、言ってしまえば「様子がどう考えてもおかしかった」というのが一番簡単ですが、コミュニュケーション上の言動と挙動の様子がおかしいという一点を以ってしてノイローゼ扱いは確かにあまりのことだと思いますで、若干ですがサポートします。 

     

     通常、医師は、何科であろうと、クランケの顔を見ると思います。というか、僕は「みられた経験」しかありません。しかし、この医師は、「どうぞ」と言って、着席した僕に「どうしました」と言って(ルポにある通り、医師は飛び込みの小児患者も多数見ていますし、僕も飛び込みでした)、その後も、僕の喉を視診した時(それも、僕が経験したことがないほど、素早く、「ねえ?見てる本当にあんた?」というぐらいの速さでした)と、結局僕が最後に立ち去る際まで、目の前のモニターをググッと凝視したままでした(僕には過去の診断履歴も、患部写真もないので、「見つめなければならないもの」は、具体的な物質としては、存在しません。

     

     また、僕の顔相は、正視に耐えないほど醜悪だったかも知れません。その可能性は否定できません、ただ、患者がどんなドブスだとしても、顔を見る必要はあるでしょう。顔には病状の多くが出るはずです。医師にとって。

     

     会話の内容は前のレポートにある通りで、それ以上でも以下でもありません。ただ、これは単なる一例ですが、

     

     「そうだなあ、今は発熱もしない、喉も、、、、うん、拝見しましたが、今はまだ、それほど腫れてはいません。しかし、ここからどうなるかは、ちょっとわかりませんし、今、また感染者数が急増してるんですよね。ですので、即断はできませんが、一応、風邪用のお薬を一式出しますので、具合が悪くなったら、特に、熱、ですね、発熱したら、うちでは発熱外来やっていませんから、どこかこの近所で発熱外来をやっている医院を探して、そちらにまず電話してみてください。なかなか繋がらないかも知れませんが、今、とりあえず私ができることはここまでなんですよね」

     

     とかなんとか、ゆっくり落ち着いて話してくれさえすれば、僕は常軌を逸しているなんて思いもしませんし、ノイローゼ扱いは言わずもがなです。

     

     前レポートにある通り、「コロナ」という地雷ワードを僕が出してしまった瞬間に、みるみる真っ赤な顔で中腰になり「いやあもう、そうなったら話全然違うんで!!うちは発熱外来やってないし!! PCRには予約が要るから、(外を指差しながら)入口もここからじゃなくて外回ってきてもらうことになるし!!」と(マスクの中の)口から唾飛ばしながら、既知事項(<1>そこは発熱外来はやってない。<2>PCR検査には予約が必要)と矛盾(発熱外来やらないなら、入口は改築でもしない限り変える必要なし。まあ忖度するに「もし、うちが発熱外来やることになったら、「外から回って」もらうことになる。という意味でしょうが)だけで構成されたセリフを、英語でいうゲラウトヒアとしか感じられない勢いで、思いっきり距離を詰めながら、まあ、激昂なさったので(要するに「怒鳴られた」わけです)、「ダメだこれはコロナ禍による医療先端者のメンタル・ディスオーダー=ノイローゼだ」と思ったのです。人権を無視した異常な査定かどうかは読者の方々に委ねます。

     

     「明らかにコロナ予備軍である僕が、いきなり。発熱外来もない内科医に、突然入ってきて、口を開けてチェックを強要し、狂った患者に戸惑った正しい医師を、逆恨みで気ちがい扱いした」と思い込んでいる方は、事実関係を読み直していただきたいです。解釈に苦しむような難問ではないと思いますが。

     

     とはいえ、しつこいようですが、今や我が国全体が、常軌を逸しているのだと言われれば、それっきりな世の中ではありますけれども。今「なんか一言いったら、突然キレられる」「相手の急所を突いたら、無限に粘着される」といった不条理な時代なのではないでしょうか?

     

     僕は、この先生が急に半立ちになってキレなければ、「先生、もしこれからどんどん熱が上がって、喉もすごく痛くなったら、PCR検査とか、抗原検査?とか、どちらで受ければ良いんでしょう?過去も受けたことはあるんですが、マネージャー任せだったんで。お恥ずかしいんですが、そういった社会性が低くてですね」と言おうとしただけだったんで、本当にびっくりしました。

     

     なんでキレられないといけないのオレが?腹たつわーこいつー。スマホ持ってたら公式に悪口書いてやろうっと♪いやいやいやいや、そういうことじゃない、落ち着いて落ち着いて。この先生だって3年前は優しい落ち着いた先生だったんだ。何かもう、コロナ禍というのは、医療の先端にいるものをして、ここまで追い詰めるものなのだな。と思い直したのです。

     

     そして、随分と長くなってしまいましたが、冒頭にある「ケアレスミス」について追記します。

     

     それは、セカンドオピニオンとして行った耳鼻科に、「事前に電話をして」という描写が全くなかったことです。前回から引きますと。

     

     <7月22日、僕はセカンドオピニオン、というか、普通にコロナの検査を受けるべく、通い慣れている耳鼻科に這々の体で歩いて行きました。僕は花粉症がひどく、ここには花粉症の薬をもらうために何年も通っていて、大先生にも若先生にも看護婦さんにも名前を覚えていただいているような仲だったのです。


     なんで最初から行かなかったと言えば、やっぱコロナ疑いは内科でしょ。と思ったからですが、僕がそもそも無知で、発熱外来(要するにコロナ外来ですよね)は耳鼻科は併設できないと思い込んでいたんですね。まあまあ、もうちょっと理由はあるんですが、無駄に長くなるので端折ります。


     いつも花粉症の季節に、鼻をズーズーさせながら「すびばせん、花粉症のお薬を、、、」といって現れていただけの僕が、顔をゆでダコのように真っ赤っかにしたまま憔悴仕切って、別人みたいな声質と口調で「あの、、、一昨日から風邪っぽかったんですが、、、、、昨日、、、、、、、内科に行ったらなんでもないと言われ、、、、、、、でも、症状が急速にとても強く出まして」、と、かなり時間をかけて言い終わるが否や、看護婦さんが「菊地さん、発熱外来あるんで、こっちに、こっちに来てください!そこ通らないで!」と言って、導線を指差してくださり、僕は、一般外来と別のルートで、個室みたいなところで待たされました。テレビでは「コロナの患者数がえらいことになってる」というニュースをやっていました。> 

     

     僕はこの耳鼻科に電話を事前に入れています。もちろん、コロナ自覚が明確になったからです。あまりにも当たり前なことだろ&煩雑にすぎる。と思い、書き忘れていたのですが、文中<まあまあ、もうちょっと理由はあるんですが、無駄に長くなるので端折ります>というのは、その日が「午前中だけ開院」の日で、僕は、ほんのタッチの差でこの耳鼻科に行けず、ほぞを噛んで、留守電だけ入れた。という流れがあった。ということです。

     

     電話した時間は当然ですが営業しておらず、留守電でした。なので、あ、、、いつもお世話になっております、、、、菊地です、、、あの、、、今回は、、、、花粉症ではなく、、、、、あの、、、一昨日から風邪っぽかったんですが、、、、、昨日、、、、、、、内科に行ったらなんでもないと言われ、、、、、、、でも、その日のうちに症状が急速にとても強く出まして」という、のちに窓口で繰り返す内容を、もう少々長めに精緻に留守電に入れていたのです。

     

     こちらの看護婦さんは3人いらっしゃるのですが、そのうちのお1人方(Aさんとします)から、当日の早朝に「○○耳鼻咽喉科です。こちら菊地成孔さんの携帯番号でよろしいでしょうか?」という、例のアレが入っており、僕が伺うコンセンサスは取れていました。

     

     なのですが、実際に伺ってみると、院内がてんてこ舞いだったせいもあり、窓口にいらっしゃったのはAさんではなく、Bさん(Cさん、としても同じですが。お一人だけだったので)でした。

     

     なので、(うお~Bさんか、留守電聞いてないかもな、、、、)と思いながら、文中にあるように、最初から説明しようとしたのですが、もう、説明を始めた瞬間から、奥からAさんが飛び出してきて<「菊地さん、発熱外来あるんで、こっちに、こっちに来てください!そこ通らないで!」>と言われ。という流れです。電話せずに行ったら、こうした可及的速やかな対処を病院は取れなかったと思います。 

     

    僕の説明不足からくる誤読への説明は以上です。ご理解いただけたと思いますので、前レポの続きを書かせていただきます。

     

    <5~6日目>
     

     7月24&25日。

     

     精神、神経科から睡眠導入剤が、(この猛爆で発熱外来を新設した)耳鼻科から、抗生剤、並びに副腎皮質ホルモンが届きました。前者はワンタブレット10錠、中者は5日分、後者は2日分です。

     

     僕は、違法ドラッグ経験はありません。が、過去、奇病と言える熱病で臨死を体験したことがありますので、「これがドラッギー?あるいはすでに超ドラッギー?」という経験はしました(覚醒時なのに天使が見えてハープとフルートの演奏が聞こえたり、自分の自我?が肉体を離れ、院内を自由に飛び回ったり、世界と自分がクラインの壺のようにぐるぐる入れ子構造で回転し続けたりetc)。

     

     この「壊死性リンパ結節炎」の経験はあちこちで書いているので端折りますが、中でも、ピル(錠剤一般)の服用で、<間違いなくこれスーパーハイ>という経験は、医療用の大麻でも、モルヒネでも(そもそもどちらも投与されたことがないので比較できませんが)なく、それは副腎皮質ホルモン、つまりステロイドでした。

     

     その病気は、とにかく発熱が40度越えしても全く止まらない。というだけのシンプルな病気でしたので、僕は入院3ヶ月で、体重が30キロ台まで落ち(自分で食事を摂る体力を失い、点滴のみになったので)、もう、辛いとか苦しいとかいう感覚さえとっくに失って、死の淵という極限状況が起こす、独特の感覚の中に完全に入り込んでいました。

     

     ところが、ステロイドを投与されると(ステロイド投与がこの奇病に有効であるとわかったのは、入院3ヶ月目でした)、3時間ほどで全身のすべての痛みが消え、炎天下から空調が効いた部屋に入ったように、大変な快感とともに、涼しくなるのでした。


     それは、ドラッグが見せる夢(アルコールも合法であるだけで強烈で悪質なドラッグです)などではなく、この病にかかるまえの、健康的に生きていた過去と、健康的に生きてゆく未来をつなぐ、パワフルなものでした。

     

     とはいえ、薬は薬です。薬効が症状と関係し、結果が残るだけです。気持ちが良いから永遠に大丈夫だ、←では嬰児の夢になってしまう。30年前はそれぐらいの感覚だった僕ですが(なにせ本当に死にかけたので&ステロイド投与だけで根治したので)、今回は「耳鼻科医が、僕の喉の様子を見て判断した結果、最低限の頓服としてこれ(ステロイド)を出し、少なくとも、睡眠を確保し、水分の円滑な摂取を確保しようとしたのだろう」と判断した上で服用しました。

     

     そしてそれは、抗生剤、睡眠導入剤とのアンサンブルもあり、まるで魔法が解けるかのような体感で薬効を発揮し、痛みは嘘のように消え、熱は下がり、気だるい眠気が訪れ、、、、と。ほとんど夢のような初日を終えました。

     

     7月26日

     

     薬効は力を大いに発揮し、「迂闊なやつだったら<はい僕!今日治りました!ぜんぶ!>と叫びながら、公園にスキップしていってしまうだろうな。というほどに諸症状を、一度ゼロに近い度数まで落としました。ずっと腫れていた左のリンパ腺の腫れも綺麗に引き、何せ喉の痛みは、懐かしのインフルエンザ程度のレヴェルに治り、熱は日平均で36度3分に安定しました。

     

     「あと3日で、抗生剤が終わり、さらに2日経つと、すべての薬がなくなる」まずはステロイドが切れる明日から様子を見ないとな。と思いながら、それでも、症状がなくなるのは良い意味でも悪い意味でもドラッギーで、つまり、その快感から逃れられません。

     

     <7~10日> *前のレポート書き始めに戻る。 

     

     7月27日&28日

     

     やはり、どんなことにもバックラッシュはあるので、昨日まで魔法のように消えていた喉痛、頭痛、発熱、痰、等々、諸症状は、「かなり落ち着いた感じで」戻ってきました。

     

     この「かなり落ち着いた感じ」は、「飼い慣らせる感」と言いましょうか、自分の元々の体力で、休息や食事、睡眠をとることによって、少しずつ、少しずつ元に戻せる実感、まあ自然治癒ですが、病気とは、激しい「不自然治癒」から、穏やかな「自然治癒」にステージを移せることが一番好ましく、元の生活にソフトランディングできることに近づくわけですが、その兆しを見つけ、コントロールできるのは患者その人でしかありません。

     

     7月29日 

     

     僕の状態は、予想もできない状態(それがコロナ。なのでしょうが)に落ち着き始めました。それは、「インフルエンザの治りかけ」とほぼほぼそっくりな状態。です。

     

     睡眠導入剤を使わなくとも、今日までの激しい、咳消耗、痛みによる消耗、熱消耗によって、僕は「やっと」ヘトヘトになって、逆に、「起きていられない状態に」なり、この2日間は、食事ととって、ほぼ摂りながら居眠りして、寝て、時計をセットしておいて定時に起きて。ということを繰り返しました。

     

     一足飛びに、たった今(7月31日午前10時)の状態を書くならば、長文を書くのはやや怠いです。もう、書き終えるからでしょう。

     

     そして、7月29日には、僕は前のレポートを書きました。

     

     改めてレポートの結果と論旨をまとめるならば 

     

     1)「軽症」の幅が広すぎる(僕よりはるかに軽い方も、僕よりはるかに思い方も、肺炎併殺していない限り「軽症」なので)。

     

     2)僕個人は、そこそこな大病を経験してきたけれども、個人的な加齢も手伝い、今回は「広く伝えなければ」という気にさせられるほどであった

     

     3)なぜなら、「第七派は感染力は強い」→「けれど重症化しない=「軽症」に留まる」

     

     4)ので、マスクも外すことを推奨するし、行動制限や、飲食店らに対する、なつかにやじるしへんかんみすでしょうかのかつての、戒厳令にも似たマンボウや緊事宣は出しません

     

    5)という、行政的には直接的なつながりを持たない、つまり「イメージ的な関連付けと、現実への理解感」が、実際に振り回されているから。です。ネットでニュースばかり見ている限り、ここには繋がりがないので、繋げても「はあ?」と思われるだけかもしれません。

     

    6)しかし、行政でガチガチにリレーションした条例より、こうしたイメージさんのが遥かに強いと僕は思っています。

     

     全くディスる気はありませんが(称揚する気もありませんが)、非常にわかりやすい例として、例えば昨年のフジロックフェスティヴァルの出演者、観客、ギャラリーのメンタリティと、現在行われている今年のフジロッカー、バンドマン達、SNS論客は、明らかに、ことの考え方から違っているはずです。でないと、今年は絶対に中止にしないといけない。世界で一番感染者が増えているからです。みなさん、上記の各クラスターが、そう思っていると思われますでしょうか?

     

    7)街飲みもそうですし、路上飲みもそうです。社会倫理、あらゆる政治的取り決め、民の不安や安心、建築的に一体化させる要素のない、すべての散らばった瓦礫の上に「かかっても軽症だから」というマジックワードが降りかかっているのではないでしょうか?僕はそれをはっきりと感じます。 

     

     ですので、僕の言いたいことは「軽症」という言霊は結構すごいこと、そして、実際の「軽症」には、こういう目も含まれるんだということ。それだけです。コロナに関する個人的に練り上げられたコンセプトは僕にはありませんし、日本の医療界に対しては漠然とチアーの気持ちがあるだけです。

     

     僕がTwitterに現れるだけで、僕の100倍ぐらいの「僕を、<1>全然ダメ、<2>もう終わってる、<3>そもそも大したことない」と断じ、口にして拡散しないと気が済まない、僕に呪われてしまっている、半端な小利口が現れて、時に口汚く、時にクールで慇懃に悪態をつくだろうことは想像に難くありません。別にそれは構舞いません。アンチはタレントの生きる糧ですから。

     

     <お前ら本当にすごいよな。俺よりずっと頭がいいし、スマホで現実を俺よりずっとバッチリ得てるし、何より俺よりTwitter最高に上手いしな笑、そしてだ「Twitter読みながら死ぬ」という最初の人類になるかもしれないんだから。新しい、偉大な人類だよ。ただ、急いでやって見せてくれよ俺もう先長くねえんだから笑。ツンデレば気持ち悪いから出てけ、本当に俺を嘲り、憎みたい奴だけ集合笑。アマガエル状の痰の塊を進呈するんで、それでエールの交換としようじゃないか>ぐらいは言ってもタレントとアンチのイチャつき程度でしょう。

     

     ただ、今回は、僕のファンとかアンチとかいったバイアスのかかっていない方々に向けて発信したいことがあった。そのことだけご理解いただければ幸甚の至りですし、その気持ちが、僕の不徳の至りで、アンチが霧散させてしまうことは本当に恐れています。

     

     僕と同じ医療IDの方々が、少なくとも都下、どれぐらいいらっしゃるか、僕には想像もつきません。どのセクションが具体的に何をどうすればいいのか、も僕には全くわかりません。ただ、僕は、僕なりのやり方で凌ぎましたが、しのげずに負けてしまう方々の存在、というものを、今回、非常に強く意識したので。

     

     2度にわたるお目汚し失礼いたしました。最後までお読みいただき感謝します。ありがとうございました。レポートを終了します。

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