還暦から1ヶ月、歯医者に行き、精神科に行き、J-WAVEに行った。

 

 とうとう仮歯から本歯(の試作品。3Dプリンターを使い、「抜いた、元々の歯」の再現物がとりあえずはできる)が入り、まずは楽器を吹いてみて、2週間後にリクエストを出し、調整し、2つ目の試作品が入り、と、ダブルチェクの後、本歯の完成品が入ると、もう歯医者に行く必要はなくなる。なんということだろうか。僕の口内は完成するのだ。ホワイトニングとかに通ってしまおうか地上波出演も無いのに笑。

 

 ドクターが、「先ず、入れたらすぐにここで楽器を吹いて、具合を見てください」と言うので、アルトサックスを持って歯医者に行った。

 

 仮歯が入っている間に、歯列は真ん中に寄ってしまう。本歯を入れると、それがギギギギギギとか言って開き、思いっきり押し込むようにして本歯が入る。

 

 カチカチと数度、噛み合わせを確かめ、「あ、なんか懐かしい感じがします笑」と言って、サックスのケースを広げると、サーファーのナース(彼女がサーファーであることは、肌の焼け具合と、筋肉のつき具合、そしてバイブスですぐにわかったので「ひょっとしてサーフィンなさいます?」と言ったら「ええ!?なんでわかるんですか!!」と言われ、「いやあの、友達のサーファーにすごく似ててびっくりしたんですよ」と答えたのであった。勿論、ウソである)が、ドクターが何か取りに去った瞬間に、小声で「楽器なんか持ってると超カッコいいですね笑」と言った。