就職活動解禁時期が早まった2015年頃を契機に一気にインターンシップ制度は広がりを見せ、2023年3月時点の調査で2024年卒学生のインターンシップ等参加割合は9割を超えるとの結果も出ています(※1)。在学中から、卒業後の働く自分を意識して取り組むことはもはや必須の時代といえそうです。とはいえ、実際のインターンシップ等参加の多くが「1日以下」のプログラム体験に留まっており、学生と企業との双方にメリットのあるインターンシップ制度の確立にはまだまだ時間がかかりそうな現状があるともいえます。

そんな中、カジュアルファッション専門店チェーンとして国内外で約1,400店舗展開するアダストリアの「Heather」と「HAKUTORIKO」は、大妻女子大学・吉井健教授のゼミ(ファッションビジネス研究室)の学生がSDGsを意識したファッションブランドとして立ち上げた「m_r tokyo(マールトウキョウ)」と、2022年6月より長期にわたる産学協働の取り組みとしてコラボレーションを行いました。

Z世代の学生たち自身が着ていてワクワクできるシアーシャツや、バッグ、反り腰補正サポートレギンスなどバラエティ豊かなアイテムが実際に商品化され、「公式WEBストア .st(ドットエスティ)」および「ららぽーと公式通販サイト&mall」にて販売を開始しています。

学生らしく自分たちが「長くいつまでも大切にしたい」「本当に欲しいもの」にこだわって商品デザインやディテールに落とし込むとどうなるのか、企業としては実際のZ世代の意見をダイレクトに聞くことができ、学生は実際に販売する商品となるまでにはどんな過程が必要なのかを現場で体験することができます。

世代アイデアの獲得と就労体験の相互取引が成立しているナイスアイデアな事例となりました。今後、ますます活性化しそうな予感のする取り組みとなっています。

・※1出典元:【2024年卒 就職活動TOPIC】3月時点でのインターンシップ等の参加割合は約9割

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