三者三葉 Vol.1(初回生産限定版)(イベントチケット優先販売申込み券付き) [Blu-ray]

 今期はいままであまり見なかった日常系萌えアニメをいくつか見ています。

 原作が4コマ専門誌掲載だったりすることが多いアニメ。

 『三者三葉』、『ばくおん!!』、『あんはぴ♪』、『くまみこ』、あと『ふらいんぐうぃっち』あたりですね。

 『少年メイド』もまあここに入らないこともないかも。

 『SUPER LOVERS』は――うん、あれは違うものですね。ショタBLだからな!

 まあ、そうしてあらためて見てみると、こういうアニメも面白いものですね。

 ただ、いったん放送を逃すとあとから見なおす気にはなれない。

 あくまで生活に組み込まれた形で見るべき作品なのだと思います。

 というのも、面白いことは面白いのだけれど、どれも内容的に大差はない。

 いってしまえば互換可能な作品性を持っているからでしょう。

 こう書くとすぐに「個性がない」という話になりそうですが、必ずしもそういうわけではない、それぞれに違いはある。

 ただ、その個性が一定の範疇に収まっているということなのですね。

 それはもちろんこれらの作品が「癒やし」と「慰め」という社会的役割を持っているからだと思います。

 見てみて癒やされるようでなければこれらの作品に意味はない。

 「努力」と「成長」を至上視するマッチョな価値観からすれば、こういうアニメを見て癒やされるなんてことはくだらないことに違いありません。

 もっと自分のためになるアニメを見るべきだ、ということになるでしょう。

 ためになるアニメとは意味不明ですが、甘くない現実を思い知らせてくれる作品、ということでしょうか。

 そうやって常にままならない現実と向き合い、辛くしんどいことを噛みしめ、その上で生きていくということが必要だとする価値観があるのです。

 しかし、社会が斜陽化しているいま、そういった「現実を見ろ」、「もっと努力しろ」という意見は説得力を失いつつある。

 ひたすらまったりした日常を見て癒やされているほうが幸福に近づく近道に思えてもおかしくないでしょう。

 そういうわけで、一度見逃したらそれまでという作品ではあるのですが、ちゃんと録画して毎週見てみると、これが楽しいのです。

 癒やされるということもそうなのだけれど、その「癒やし」の効果が生活に組み込まれることで生活そのものが一段階豊かになる感覚がある。

 これがたぶん「エンターテインメントの日常化」ということでしょう。

 エンターテインメントを生活の一部として受け止めることで、生活そのものをアップデートするということ。

 ただし、