電子書籍、第三章が書きあがりました。この章の『めだかボックス』関連の箇所は、LDさんの意見がもとになっています。第四章はメディアミックス関連の話になる予定です。

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 第三章「「なろう」と「ジャンプ漫画」」

 前章では、「なろう小説」が「異世界転生」や「チート能力」といった特徴を持っているために、比較的平板な展開になりやすいことを見た。

 それでは、なぜそのような「なろう小説」が、大量の読者を持つばかりか、商業化されてベストセラーとなったりしているのだろうか。そのためには、「なろう小説」を生み出した時代背景を考えていかなければならない。

 まずは、この時代の比較対象として、ここでは『少年ジャンプ』を持ち出したい。「小説家になろう」の時代とは「失われた20年」と簡単にいわれている長い長い「不況の時代」である。

 現在、10代から20代の若者たちは、バブル経済を知らない。日本が好景気で、「ジャ