そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

 おかげさまで、当ブロマガの会員数は順調に増えています。当初想定していたより遥かに速いスピードで増えることに驚かされるほどです。今月の会員増加数が過去最高を記録することはほぼ確実でしょう。そしてひょっとしたら来月はそれをまた上回るかもしれません。ラッキー。

 もちろん、こういう数字を云々する以前に、その数字のひとつひとつがわざわざぼくの記事を読むためにお金を払ってくださるひとりひとりの読者を意味していることを忘れてはなりません。

 読者の皆さんに対する謙虚さを忘れ、ただひたすらに数字を増やすことに夢中になってしまったら、待っているものは破滅でしょう。しかし、そうとわかった上でなお、「数字が増えていくこと」はすごくおもしろいものがあります。

 自分が努力した結果がはっきり数字として表れてくることの興奮。それはなかなかにえもいわれぬものがあるのです。いやあ、この快感はいままで味わった経験がないものですね。

 たしかに過去のブログなどでもアクセス数が増えることにはある種のカタルシスがありました。しかし、それは偶然の要素が絡む部分が大きく、また、しょせん「来ては去っていく読者の数」を表しているに過ぎないわけで、数字を大きくすることにはどうしてもむなしさが付きまといました。

 ぼくが以前運営していたブログ「Something Orange」は最終的に1000万ヒットにまで到達したのですが、1000万という数字には達成感と同時に虚脱感をももたらしたものです。「もうこれ以上やることは何もないな」という疲労の感覚。

 じっさい、1000万ヒットを成し遂げたあとは、ぼくはほとんど「Something Orange」を更新していません。おかげさまでブロマガという新しい「場」を得られたから良かったようなものの、そうでなければぼくはむなしさから逃れる術を見つけ出せなかったことでしょう。

 一方で、ブロマガの会員数を数えることにはそういったむなしさはありません。それはもちろんそれが直接的に収入に関係しているからということもあるのですが、何よりそれが「自分の記事を読むためにお金を払ってもかまわないと考えるひと」の人数を示しているということが大きいでしょう。

 それは「ほんとうにぼくの文章を読みたいと思っているひとたち」の数なのです。アクセス数が単にやって来ては立ち去っていくだけの人々の数をしか表していないこととは雲泥の差があります。

 いや、ほんと、たくさんのひとに「あなたの記事を読みたい」「有料でもかまわない」と思っていただいているということは、何よりモチベーションを高めます。

 もちろん、ぼくの記事がいつも素晴らしい出来であるわけではなく、ときには批判的なメールをいただくこともありますが、それでも「お金を払って読んでくれているひとがこんなにいる」ということが、ぼくのプライドを支えてくれます。

 書くことが好きでよかった。それを続けてきてほんとうによかった、と心から思います。それは直接的な収入以上の歓びであるかもしれません(お金が大切でないというつもりはさらさらありませんが)。

 そういうわけで昔から抱いてきた「好き」がいよいよ仕事になりつつあるいまのぼくなのですが、世の中には「好き」を仕事にするといざというとき逃げ場がなくなるからよくないよ、というひともいます。仕事はあくまで仕事だと割り切るべきだというのです。