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世界の命運より小さな幸せ。アニメ『はたらく魔王さま!』の価値観が興味深い。(2172文字)
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世界の命運より小さな幸せ。アニメ『はたらく魔王さま!』の価値観が興味深い。(2172文字)

2013-10-01 22:07
    はたらく魔王さま! (1) (初回生産仕様:和ケ原聡司書き下ろし小説(250ページ超)同梱) [Blu-ray]



    【アニメ『はたらく魔王さま!』

     いまさらではありますが、アニメ『はたらく魔王さま!』を観終わりました。

     いや、面白かった。あまりテレビアニメを観る習慣がないぼくにして、熱心に1クールを追いかけることができました。

     ぼくは原作を読んでいないのですが、アニメは相当に脚色がほどこされているらしいですね。

     それでいて原作ファンからも特に大きな批判がないように見えるあたり、やはり素晴らしい作品なのでしょう。

     そのうち原作も読んでみたいと思いますが――でも、ライトノベルは長いからなあ。はたして読めるかどうか。

     昔なら小説の10册や20册、どうということはなかったのですが、最近は読書力が落ちていて、なかなか読み進められません。

     ぼくも歳だなあ。この先、どうやって生きていこう。よよよ。アニメのほうも第二シーズンを放送してくれないかしら。

     さて、『はたらく魔王さま!』という作品の面白さは、日常と非日常が混然としているところにあります。

     異世界からやって来た勇者と魔王が、生活費を稼ぐため、この世界でバイトをする羽目になる――この設定自体は、それほど独創的ではありません。

     昔から、非日常的な連中が日常に埋没しきれない様子を描いたコメディはたくさんあります。

     以前にも書いたと思うけれど、この設定を聞いてぼくが真っ先に思い浮かべたのは『フルメタル・パニック!』でした。

     しかし、いつまでも平和な現実に適応することができない『フルメタル・パニック!』の相良宗介と異なり、この物語の魔王や勇者はあっというまに現代日本に適応してしまいます。そしてそれなりにしあわせそうに暮らしていくのです。



    【小さな幸せの手ざわり】

     これが非常に重要なポイントだと思うのですが、 
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