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アニメ『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』は、切れ味するどいループものの変化球。
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アニメ『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』は、切れ味するどいループものの変化球。

2014-07-26 07:00
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     ニコニコチャンネルで見ているアニメ『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』が第2話にしてかなり変わった印象。ぼくは爆笑して観ましたが、こ、これ、こういうアニメなの? こういうアニメなんだろうなあ。うーん、ぼくのなかの番長(主人公)のイメージが崩れてゆくよ。

     具体的にどういうことなのかというと、第1話は原作ゲームのエピソードを、いささかダイジェスト気味ながら追いかけていたんだけれど、第2話に至って、完全にそれらを省略してしまっているんですね。

     そもそも登場シーンがないキャラクターがいきなり出て来ていたりする。当然、『ペルソナ4』を未見の視聴者にとってはわけがわからない内容であるはずなんだけれど、そんな奴が見ているはずはねえ!ということなのかもしれない。

     いや、それにしてもこの割り切りはちょっとすごい。たぶん、これは一種のループものとして解釈するべきなのでしょう。つまり、主人公はいま、「2周目」を経験中なのだと。

     かれは「1周目」の記憶があるわけではないようなんですが、その立ち振る舞いを見ていると、いろいろな能力値がMAXであるらしい上、あらゆる行動が最適化されています。あたかも「そんな展開は知っているよ」と云わんばかり。

     で、なぜそんな行動を取るのかは作中では説明されません。すべてを知っているのは視聴者だけです。エレガントといえばエレガント。

     とにかく、独立したタイトルの作品を、それがすべて「2周目」である、という前提で展開した(と思われる)作品は過去にないんじゃないでしょうか。

     視聴者が知っているはずのことはすべて利用し尽くしているので、ギャグの切れ味が凄いことになっています。いや、ゼロ年代以降はやりにはやったループものもついにここまで来たかと感慨深いですね。

     何よりすごいのは、視聴者が当然この展開に付いてくるだろうとスタッフが考えているということ。日本のアニメマーケット、成熟しているわ。良くも悪くも。

     このすっ飛びまくっている物語を、視聴者が前作の知識によって補完することが前提なんだものなあ。すごいというか素晴らしい。ひさびさにちょっとびっくりしました。アニメーションは進歩しているよ!

     ただ、あまりにギャグだけに偏ってしまうとそれはそれで辛いので、ミステリ部分も少しは描いてほしいところだけれど――ギャグに終始するのかなあ。ちょっといまの段階では見えて来ませんが、今期、期待の一作です。

     しかし、しょせんは『ペルソナ4』のリファインバージョンであるに過ぎない『ザ・ゴールデン』をアニメ化しなさい、という課題を与えられたときに、こういうスタイルを選んだ監督なりスタッフの判断には感服せざるを得ません。

     いや、 
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