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 どもっす。海燕です。

 ただいま深夜というか早朝の04時30分、病身を抱え、こんな時間まで何をしていたかというと、仕事をしていました――というのは半分くらいほんとうで、ぼくの場合、てれびんと電話で無駄話をしながらだらだらと原稿を仕上げてゆく作業が仕事にあたるのです。

 ウェブログ・イズ・マイビジネス! いやー、この気楽きわまりない作業でともかくも月額何十万円かの収入が発生してしまうのだからネット社会は恐ろしい。

 まあ、ぼくが日々、わりととんでもない分量を書きつづけているからという事情もあるでしょうが。

 そう、ぼくはけっこう書くのが速い人なのです。赤川次郎とか栗本薫とか、昔は人間離れした速筆の人たちだと思っていたけれど、たぶんいまのぼくは全盛期のかれらと大して変わらないスピードで書いていると思います。

 もちろんぼくの場合、その速度で小説を書きつづけることはできないので、能力的に赤川さんたちに比肩しうるとはかけらも思いはしませんけれどね。

 それにしても、純粋に速度だけを取るならば、たぶん相当速いほうに分類されるだろうと思うんですよ。

 このブログの記事一本に、まず30分とはかかりません。ちゃんと集中していると15分程度で仕上がります。えーと、秒速にして2、3文字程度でしょうか。我ながら速いなーと思いますね。

 たぶん、ペトロニウスさんあたりはぼくよりもっと速いんじゃないかと思うんだけれど。よくもまあ激務の合間を縫ってあれだけ長い記事を書くものだといつも感心します。

 ぼくはまあ、いくらか仕事が増えたとはいえ、文句なしの暇人なので、書きたくなったら書けばいいだけであるわけなんですが。

 書くのは楽しいですね。考えようによってはこの夜更けまでマジメに仕事を続けているという見方もできるわけで、そういうふうに考えると、ぼくのナルシシズムはわりと満たされます。ぼくって仕事熱心!みたいな。

 しかしまあ、そういう見方はどうにも無理がありますよね。だって、どう考えても好きなことを好きなだけ好きなように書いているわけですから。

 書くことはほんとうに好きです。歳を取るほどにどんどん好きになっていく。たぶん、経験を積んだことによってより自分の理想に近い文章をすらすらと書くことができるようになっているからでしょう。

 昔は自分のスキルを5点とか評価していたのだけれど、いまは20点くらい上げてもいいと思っています。あと100年くらい生きて修行しつづけると60点か70点には届くかも。届かないかも。

 ちなみに、いうまでもなく100点満点ではありません。芸の世界に上限は存在しないのです。120点とか300点を取ってしまう才能が現実に存在するのがこの業界。

 上には上がいるわけで、何というか、ホッとするものがありますね。一生このおもちゃで遊べるな、という感じ。

 そこらへん、天才は可哀想なもので、若くして自分の芸術を究めてしまう人が現実にいるわけなんですよ。そうすると、その後が大変になってくるわけで、まあ凡人に生まれて良かったな、と思うしだいです。

 というのが、きょうの話の枕。すいませんね、だらだらと長くて。ちゃんと集中力をもって書いているときはコンパクトにまとめようという意志が働くのですが、何しろ早朝05時なので、もう半分眠くなっていて、きちんと構成しようと思えません。いやー、申し訳ない。

 というわけで、何ゆえこの夜中に閉じかけた目をこすりながら記事を書いているかと、ペトロニウスさんの久々の長文記事を読んだからです。


 しかもテーマはぼくの大好きな『東のエデン』。これはアンサー記事を書かないといけないにゃーということでいまこの記事を書いているんだにゃ。

 いかんいかん、眠すぎて語尾がネコるにゃ。――眠すぎて色々おかしなことになっているけれど、まあいいや。とにかく『東のエデン』の話なのです。

 この作品は皆さん、もちろんご覧になっていると思いますが、神山健治監督の傑作オリジナルアニメーションです。どのくらい傑作かというと、神山さんのキャリアのなかでも『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』に次ぐくらい。

 『攻殻SAC』はまあ、ゼロ年代日本におけるエンターテインメントアニメーションの最高傑作ともいうべき別格の超絶名作なので、その次というと、いかに高い評価になるかわかると思います。

 で、ペトロニウスさんはこの素晴らしき『東のエデン』を取り上げ、テレビシリーズは傑作だけれど劇場版はイマイチ、といったことを書いています。

 まず結論から言うと、テレビシリーズを一つのまとまりとすると、凄いレベルの傑作だと思います。★5つ文句なし。特に演出のレベルが群を抜いている。超一流ですねさすがの神山さん。しかし劇場版は、まったく面白くなかったし、エンターテイメントの敷居を少し超えてしまって、テレビ版で設定した「問い」に対して答えようとしているんだけれども、物語の次元で答えることができなくて、哲学問答のような形式で答える形になってしまっているので、これはエンターテイメントとは言い難いなということで★3を割り込む(=僕にとっては物語失格の線引き)★2つのラインでした。

 神山ファンのぼくとしてはこの意見にガツン!と反論してやりたいところなのですが、ぐ、ぐぬぬぬぬ、できないにゃーと、屈辱のあまり再度ネコ化。

 いや、だって、この劇場版、だれがどう見てもあきらかに問題に的確な答えを出せていないんですよね。この点に関しては、まったく弁護の余地がない。