木彫りの熊やこけし、だるまなど、全国の郷土玩具やお土産として親しまれてきた民芸品。47都道府県から集められた民芸品がカードになって、バトルを繰り広げるカードゲーム『民芸スタジアム』が5月14日に発売されます。
『民芸スタジアム』は、頭が3コある赤べこ“ケルベコス”やホッケ型のペンケース“ホッケース”で知られる妄想工作所の乙幡啓子さんが原案を手掛け、『∞プチプチ』の生みの親であるウサギの高橋晋平さんがゲームデザインを担当したオリジナルのカードゲーム。5月14日に東京ビッグサイトで開催される『ゲームマーケット』で販売されるほか、妄想工作所のウェブショップで販売を開始します。
パッケージの中には、全国の民芸品の写真がプリントされたカード47枚が入っています。ちなみに東京都の民芸品は“笊かぶり犬”。各民芸品の説明とそのカードが持つ特殊能力、右上にはグー・チョキ・パーのジャンケンマークと数字がプリントされています。
ゲームは2~4人でプレイ可能。プレイヤーには最初に手札として5枚のカードが配られ、順番に1枚ずつカードを引いてサイコロを振ります。
・サイコロで出た目以下の数字のカードを場に出せる
・場に出したカードが相手のカードの数字以上でジャンケンマークが勝っている場合、相手のカードを攻撃して捨て札にできる
・カードに書かれた能力が使える場合は実行できる
・振ったサイコロの目を増やしたい場合、手札を1枚捨ててもう1回サイコロを振って目の数を合計できる
上記のルールで場にカードを出していき、出したカードの数字の合計が2人プレイの場合は25、3~4人プレイの場合は20になればそのプレイヤーが勝ちになります。
民芸スタジアム 対戦動画(ルール説明) 2人対戦①(YouTube)
https://youtu.be/rwU80OxYn48
実際にプレイしてみました。カードはそれぞれに個性があり、数字が小さくても特殊能力が強力だったり、数字が大きくてもなかなか出す機会がなかったりと、カードを場に出す戦略を考えるのがなかなか楽しいゲーム。カードゲームに詳しい藤本エリ記者は、次のようにコメントしています。
藤本エリ記者:
「まず思ったのは、それぞれのカードのクオリティの高さ。有名な民芸品、全く初めて見た民芸品、知名度の差はめちゃくちゃあるのに、それぞれのカードのデザインや能力、説明文によって全てが魅力的になっていてビックリです。ルールは、最初少し難しいなと思いましたが、一回遊びながら覚えていくと、二回目には楽しく戦略を考えながら遊べるまでになりました!
パワーバランスも必ずしも「高い数字>低い数字」というわけではなく、それぞれの民芸品にまつわる能力がついているので、ただの運で終わらないところがこのゲームの奥深さだと思います。
最後に、カードゲーム好きの方へ。『ゴォ~スト!』というカードゲームがありますが、あれが好きならこの『民芸スタジアム』は絶対ハマると思います。
ゲームデザインを担当した高橋晋平さんのオススメカードも教えてもらいました。京都の“指猿”は入手が困難なレアもので、指先が器用になるご利益があるのだとか。高知の“土佐犬一刀彫”は勝利のご利益があり、山形の“猫に蛸”は、「蛸」→「多幸」から招き猫よりもさらに福を招く能力があるとのこと。これらの特徴は、カードの特殊能力にも生かされています。
1枚1枚見ているだけでも楽しく、民芸品の図鑑にもなりそうな『民芸スタジアム』。妄想工作所ウェブショップでの販売価格は2000円(税別)です。