Crazy Monsters「Crack6 × Vijuttoke 6ヶ月対談企画」 第三弾
10月28日・29日に新宿ReNYで行なわれるCrack6主催のライブ・イベント『Crazy Monsters Halloween Party 2023』に向けて、
千聖(vo/g)と同イベントに出演するアーティストの対談を6回に亘ってお送りしているコーナー。
今回はNicori Light Toursのyou(g)とkiyo(key)を招いて開催。
プライベートでも交流のある3名ということで話は弾み、賑々しい対談となった。
ライター 村上孝之
――皆さんはプライベートでも交流があると、お聞きしました。
千聖:そう。元々は、俺はJanne Da Arcのライブをかなーり前に観にいったことがあって、すごく音楽に対する意識のレベルが高い人達だなと当時思って観てたんだ。その後メンバーと知り合いになって…最近は意外と濃厚でyouちゃんが主催するイベントに俺とHAKUEIが参加したり、逆に俺たちのクレモンにも出てもらったりしてるんだ。人間性は、だいぶ前からyasu(vo/Janne Da Arc)からも色々話を聞いたりして、youちゃんは非常に音楽的な人だという印象を受けた。実際、会うとギターの話をするしね。だから、youちゃんとは音楽的な交流というか、“清い交際”というか(笑)。それに対してkiyoちゃんとは、ほとんど音楽の話はしたことがないんじゃないかな(笑)。
kiyo:そうですね(笑)。
千聖:ご飯の話しか、していない印象がある(笑)。kiyoちゃんが凄いのは、俺が美味しいなと思う店を大体知ってるんだ。俺、けっこう飲食関係の知り合いも多いし、グルメな人たちもからの情報も多いんだけど、kiyoちゃんをご飯に誘うと「あっ、その店行ったことがあります」ということがすごく多くて。なんか、マウント取られた感じがして、悔しくなる(笑)。
kiyo:誘い甲斐のない感じで、すみません(笑)。
千聖:いやいや、いつも楽しくご飯を食べさせてもらっています(笑)。そういう間柄だから「この日、空いてる?」とご飯に誘って「いや、その日はちょっとライブなんです」と言われて、“えっ? ライブ、するんだ……”みたいな(笑)。そんなふうに、youちゃんとkiyoちゃんは同じバンドのメンバーとは思えないくらいイメージが違っている(笑)。とはいえ、2人は本当にナイスガイだよね。俺が言うのもなんだけど、どの現場でも問題ないというか、すごく安心感がある。2人のことを嫌いだという人はいないんじゃないかな。2人を嫌いだという人がいたら、俺はその人のことを嫌いになると思うよ。
――お二人を嫌う人はいないというのは同感です。では、youさん、kiyoさんから見た千聖さんの人物像は?
kiyo:僕はもう千聖さんの背中を見て育ったようなところがありますから。尊敬していますし、親しくさせていただいて光栄です。
you:千聖さんは本当にいい先輩というか、いい兄貴という感じです。一緒にライブをやらせていただいたときも、すごく頼りがいがあるなと思いました。気も遣ってくださるし、優しいですし、すごく大きな人という印象です。
千聖:ありがたいけど、恥ずかしい(笑)。2人は今Nicori Light Toursをやっているわけだけど、あのバンドはどんなふうに始まったの?
you:きっかけとなるとすごく遡ってしまうんですけど、2007年にJanne Da Arcが活動休止になって、
その後僕はギターのソロ活動みたいなことを何年かさせていただいたんです。kiyoもソロでアルバムを出したりして、各々ソロの活動をしていて、その後なにをするかとなったときに僕の中にはkiyoと2人でなにかやりたいなという思いがあって、kiyoもそう思ってくれていた。ボーカルを立ててバンドをやろうというような具体的なことは一切決まっていない状態で、とにかく何かやりたいなと思って2人で曲作りを始めたんです。
kiyo:なんの目的もなく(笑)。
you:そう(笑)。遊びながら作っていたら面白いなと思うものができてきて、これは誰かに聴いてもらいたいなという欲が出てきた。それがNicori Light Toursの結成に至ったきっかけといえばきっかけですね。
千聖:Nicori Light Toursはツイン・ボーカルで、しかも2人とも若い子なんだよね?
you:ええ。1人は、もう僕の息子と言っても良いくらいの年齢です。まさかそうなるとは夢にも思っていなくて、結果的にそういうメンバー構成になりました。最初は不安もありましたけど、もうすぐ活動を始めて2年になるんですよ。ずっと、いい感じでやれています。
kiyo:αyumu(Vo)も、ko-hei(Vo)も歌声が本当にいいなと思いますね。youと2人で曲を作っていたときは僕ら2人の歌声で曲を作るから、全然よくない曲に感じてしまって(笑)。これを、ちゃんと歌ってもらったらどうなるんやろうという興味がすごくあったので、彼らに歌ってもらうことでイメージしているところにいけたという確信が得られたというのはありますね。
千聖:デモはyouちゃんとkiyoちゃんで歌っていたんだ。言ってくれれば、デモくらいなら俺歌ったのに。
you:ええっ! そんなの頼めるわけ、ないじゃないですか! 正式オファーじゃなくて、デモの仮歌ですよ(笑)。
千聖:デモの仮歌でも歌うよ。っていうか仮歌だから気が楽だし、仮歌を歌って、「この曲はそういう歌じゃないんだよな〜、もっとこうしてください!」とか二人に言われたい(笑)。
kiyo:言われたいんですか?(笑)
千聖:うん(笑)。
――仮歌を歌いにいくということを本心でおっしゃる辺り、千聖さんは本当に素敵な方です。それぞれの最近の活動についてお聞きしますが、まず千聖さんは6月6日にCrack6の最新アルバム『カナリア最終楽章:CODA 』をリリースされて、6月11日から全国ツアーを行います(取材日はツアー前)。
千聖:俺は2019年の6月に「カナリア」というシングルを出したんだ。詩の世界観を楽しむコンセプト・アルバムを作ってみたくて、ちょっと恋愛小説的なものを書いてみようと思って、カナリアという女の子を主人公にした物語を考えた。で、アルバムの導入みたいな位置づけで「カナリア」というシングルをリリースして、2020年の6月にアルバムを出そうと思っていたんだけど、コロナが始まって全然動けなくなってしまって。アルバムは8割くらいできていたけど1回閉じて、今年になってから作業を再開してアルバムを
完成させた。作品というのは出して終わりじゃなくて、ライブでみんなの前で実演して、みんなで共感することで完結するものだよね。だから、アルバムを出したらツアーをするということは、もう大前提としてあったんだ。
――ということは、ツアーもコンセプチャルなものになるのでしょうか?
千聖:ツアーに関してはまだ分からないけど、CDの収録曲の順番を考えたときに「カナリア」の物語に合わせた順番……要は最初にシングルの「カナリア」を持ってきたら、後は発表された曲たちと同じタイミングで曲順にしないといけないことが発覚したんだ。そうじゃないと、“あれ? 彼はどうなったの? これは違う男?”みたいなことになってしまうという(笑)。だから、意外性がなくて申し訳ないけど、物語に沿った収録曲になったけどね。ただ、ライブに関しては色々違うんで、コンセプチュアルになるというより、流れ優先だからCDの話とは別な順番になるよ。
――また新たなCrack6を見ることができるということで、すごく楽しみです。
千聖:これまでもコンセプトを立てたことはあったけど、恋愛要素を突っ込んだことはなかったし、『カナリア最終楽章:CODA 』は恋愛だけじゃなくて、最終的に“幸せとは?”ということがテーマになったというのがあって。誰かと深く愛し合うのは幸せなことだけど、そういう人と別れないといけなかったりすると不幸でしかないよね。でも、それを本人達がどう捉えるかによって、幸不幸は変わってくる。そういう幸福論になっていって、“人間の幸せって、なんだろう?”というところにいったんだ。
you&kiyo:深いですね。
千聖:そういう意味では、また新しいCrack6を見てもらえるというのはあるよね。
――恋愛物語だけで終わらせないのもさすがです。一方のNicori Light Toursは7月23日に開催されるyouさんのバースデー・ライブを始めとして、夏場に何本かライブが決まっています。
you:Nicori Light Toursを始めてからメンバー各々のバースデー・ライブというのをやっていて、普段のライブとは違って本人がやりたい曲とか、カバーが多かったりするんです。今回は初めてコピーした曲とかを演奏する予定で、それだとUNICORNになるんですよ。面白いライブになると思うので、ぜひ観てほしいです。あと、7月29日に渋谷REXで無料ライブがあって、8月12日にデビュー2周年記念ワンマンをします。無料ライブは初めてのことですけど、前からやってみたいなと思っていたんです。Nicori Light Toursに興味を持ってくれている人に、1回気軽に見てほしいという思いがあったから。
kiyo:無料ライブは“いつも、ありがとう”ということで無料にするというよりは、見たことがない人にとにかく1度見てほしいという思いから開催することにしました。なので、フリーライブ用のライブをしたんじゃ意味がないと思うんですよ。有料ライブと変わらないライブというか、来てくれた人が友達とかに話したくなるようなライブを目指します。なので、ぜひ遊びにきてほしいです。
you:2周年ライブのほうは“ありがとう”という感謝の気持ちを込めていますし、応援してくれているファンのみんなと作るようなライブにしたいですね。セットリストとかも含めて、参加型のライブにしたいなと思っています。
――どのライブも必見といえますね。そして、Nicori Light ToursはCrack6主催のライブ・イベント『Crazy Monsters Halloween Party 2023』に出演されます。
千聖:今回Nicori Light Toursを誘ったのは2人がNicori Light Toursを始める前にkiyoちゃんとご飯を食べにいったときに、「最近の状況は、どう?」というような情報交換をすることがあって。2人が試行錯誤しているのを知って、海に出たんだなと思って、勝手に応援していたんだ。だから、Nicori Light Toursが始動したときに、ぜひ『Crazy Monsters Halloween Party』に出てほしいと思ったけど、ここ2年間はコロナで中止になっていたんだよね。今年再会することが決まったタイミングで、もうすぐに声をかけた。
you:『Crazy Monsters Halloween Party』に出させていただけるのは、もう願ってもないというか。大先輩の方もいらっしゃいますし、それぞれの世界を持ったアーティストが顔を揃えているじゃないですか。そこで僕らがどう受け入れられるかという腕試しの場をいただいたということで、すごく嬉しい。それこそ最高のライブをしたいと思っています。
kiyo:意気込みの部分はyouと全く一緒です。あとは、『Crazy Monsters Halloween Party』はコスプレ/仮装イベントでもあって。そこも、しっかりやらせていただこうと思っています(笑)。僕らしさを出したいですね。
you:そこに関しては、個人的には今回リベンジなんです(笑)。僕は1人で『Crazy Monsters Halloween Party』に出させてもらったことがあって、今回の話をいただいたときに“よし、キタァ! 今度こそは、ちゃんとやってやるぞ!”っていう。前回はミニスカポリスで、大滑りしたんです(笑)。
――えっ、ミニスカポリスですか?
you:はい(笑)。いや、滑ったのは僕のせいなんです。ミニスカポリスのコスプレをして、普通のパンツのうえに見えてもいいパンツを穿く予定だったんですけど、それを当日忘れたという(笑)。会場が今年と同じ新宿ReNYで、ステージが結構高いじゃないですか。もう、丸見えなわけですよ(笑)。それに、ギター・ソロとかになるとお立ち台に立つようにTENZIXX(b)くんとかが後ろから僕を押すんです(笑)。SHUSE(b)さんもいたんですよ。ベースの悪い2人がいて、“ああ……”みたいな(笑)。もう、ライブの途中で開き直りましたけどね。
千聖:開き直るしか、ないもんね(笑)。
you:ええ。恥ずかしがるほうがキツイじゃないですか(笑)。後からライブの映像を見たら、最初のほうの僕は超内股になっているんですよ(笑)。そんな悔しさが残っているので、今年は悔いを残さないために絶対に忘れ物をしないようにします(笑)。
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7月20日(木)18:00 Sick²
7月21日(金)18:00 BabyKingdom
7月24日(月)18:00 ZEILE / 吐き溜め / Ars Nøva
7月25日(火)18:00 Kαin / 千聖 (MSTR Crack6 / PENICILLIN)× you & kiyo(Nicori Light Tours / ex.Janne Da Arc)
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