2016/07/17

2:20 am

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「1789バスティーユの恋人たち」加藤和樹・渡辺大輔・古川雄大・広瀬友祐くん出演を観た。
全国公演を終えてから感想を上げようと思っていて時間がたってしまい忘れてた。

このミュージカル、作品には何も言うことがない。
さすがフランスが自国の歴史的革命をミュージカル化しただけあって、すばらしい。

僕は高校性のころ、世界史がとても好きでたくさん本を読んだ。
そのころの勉強ではフランス革命って、
力をつけてきた都市商工自営業者たち、つまりブルジョアが起こした革命だ、
と教わったのだけど、つい2年ほど前に、とあるきっかけがあって
フランス革命を勉強しなおしたことがあって、
ルフェーブルというフランス人歴史学者が、
これは「貴族の革命」「ブルジョアの革命」「都市民衆の革命」「農民の革命」の
4つの自律的な革命からなると唱えそれが定説になっていることを知った。
驚いたことにというかあたり前だけど、
この僕にとっては新しい革命論がこの「1789」に見事に生きていて、
座席に座りながらたぶん隣の人とは違う納得の仕方を一人でしていた。
加藤和樹くんが農民役、
古川雄大くんと渡辺大輔くんが弁護士でブルジョワ、
都市民衆に当たる印刷会社の工員たち、
王権に譲歩を迫る貴族階級の役どころが希薄だったけど、
まあ、でもほとんどの人物像がきちんと歴史的役割りに従ってレイアウトされていた。

しかも、この舞台の読後感だけど、
今の世の中で忘れられがちなことがきちんと主張されていた。
それは、この革命が人類の歴史のとって大きな財産となった人権宣言、
「人間は生まれながらにして、自由であり、権利において平等である」
という精神が随所に生きていて、
いいなフランス人、すばらしいよ、
自国の生んだ革命の成果を
こうやって何百年もたってからも忘れずに
こうした娯楽作品の中に埋め込んでいるなんて、と静かに興奮していた。

でももっと興奮したのは、
和樹・雄大・大輔くんの3人が舞台上で絡んで物語が進行する、ってこと。
この3人が何場面も繰り返し舞台センターに陣取って語り合い歌って踊るなんて、
なんてことだ、うれしい、
涙は出なかったけど、涙が出るほどうれしかった。
大輔はいつもの落ち着いたたたずまい、
雄大は相変わらずかっこいい、
和樹はさすがの主役でしょって立つ感が出ていて安心して観ていられた。
熱演3人はテニスでは一緒の舞台には立ってはいないと思うのだけど、
舞台上の3人を観ていると、
つい、あれどこかの公演回で一緒に試合してたんじゃないか、
って思えるような気分になった。
こういうデジャブ―感覚うれしくって、座席でつい腰が浮いていた。

まだある、広瀬くん、花總まりさんの相手役、これもなんていうことだ。
アノただのスポーツマンだった広瀬くん、
いや、ただではない帝京高校でインターハイに出場し、
名門流通経済大学のサッカー部のレギュラー選手という輝かしい経歴はあるが
それはサッカーの世界のこと、
があの花總さん、日本が生んだ最高のミュージカル女優、
超絶美人の花總さんの恋人だなんて。
しかも堂々とはまっていて物怖じなんてかけらも見えなかった。

ミュージカルっておもしろいな、
フランスミュージカルも捨てたもんではないと
今までのフランスをミュージカル後進国と思っていた非礼を密かにお詫びして楽屋を訪ねた。

優しい和樹くんが歓迎してくれた、堂々たる演技にいいね、と感想一言。
わかりにくい帝劇の楽屋、
和樹の楽屋と違う階に3人一緒の部屋があるといって案内してくれた、

最初に部屋から飛び出してきた広瀬くんに、
花總さんとあんなに間近にくっついて芝居してドキドキしないってバカみたいな質問したら、
しませんよって、何言ってんのこのおじさんみたいな涼しい顔で答えてくれた、
ごめん僕の個人的感情が聞かせてしまった、いかん。

大ちゃんが弁当食べ終わるまでおしゃべりして待って4人でパチリ、
こういうのってすごくうれしい。