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Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマはマクレガー引退でもUFCは困らない? 米ESPNとUFCのPPVディールを読み解く:ESPNの真意はどこにです!!
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3月18日(現地時間、以下同)、UFCとESPNは、4月13日開催予定のUFC 236から、ペイパービュー(PPV)を、米国内では会員制有料配信サイトESPN+のみで配信することを発表した。
この発表内容による、日本を含む米国外のファンへの影響はない。しかしながらUFCにとってPPVは、昨年合計で551万件を販売し、1億8,500万ドルの売上を計上した経営の屋台骨であり、その売上のほとんどは米国国内であげたものなのだ。そんなPPVの販売方法を大きく変更することは、UFCの今後の事業にさまざまなインパクトを与えうることになる。
これまで、米国のUFCファンは、各自が加入しているケーブルテレビや衛星放送を通じてPPVを購入してきた。電話やネットの申し込みサイト、もしくはテレビの画面から購入していたのである。
しかし今回のディールにより、米国のUFCファンは、PPVを買うためにまずはESPN+に加入しなくてはならないこととなった。そして、ESPN+にログインした状態で、PPVの購入手続きを行うことになる。ESPN+の料金は月額4ドル99セント、年額で49ドル99セントである。PPVの価格は、これまでの64ドル95セントから、59ドル95セントに値下げされる。
このディールの懸念点は当然、これまではケーブルテレビや衛星放送など、幅広い方法で販売されていたPPVが、ESPN+の会員でなければ購入できなくなることである。UFCファンは他のスポーツファンよりもストリーミングに親和性はあるとされている。しかし、つい最近のデータを取ってみても、UFCのPPV販売件数の内訳は、UFC TVやFite TV経由の配信型が25%、従来のテレビ中継型が75%と、まだまだテレビで見ている人が多いのが現実だ。Tech Crunchによると、2018年の米国のコードカッター(従来型のケーブルテレビや衛星放送などを解約し、ストリーミングだけを利用している人のこと)数は3,300万人(前年比22%増)であったのに対し、ケーブルテレビや衛星放送など従来型有料テレビの加入者はまだ1億8,600万人も存在する。そもそも、ESPN+の現在の加入者数はまだ200万人強だといわれている。つまり、PPVをESPN+に閉じ込めることは、PPVの対象顧客を大きく限定してしまうことになるのだ。
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