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佐伯繁DEEP代表にジャッジを伺うインタビュー!
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――日本で一番グルメとジャッジにうるさいと言われる格闘技関係者、佐伯さんにジャッジについてお伺いします。
佐伯 ジャッジもそうなんだけど、競技運営っていろいろと難しいことが多いんですよね。こないだRIZINの公開練習のときに川名(雄生)くんがワセリンとカットマンの話をしていたでしょ。
――RIZINは縦ヒジも含め全試合ヒジ打ちありになりますね。それに伴ってワセリンが使用されますが、川名選手はカットマンも導入してほしいと。RIZINの場合はドクターが塗るそうですけど。
佐伯 誤解されてるのは、カットしたからって試合中にワセリンはダメなんだよね。インターバル中に規定の場所に塗るだけで、それ以外は医療行為になっちゃうから。
――笹原さんはRIZIN RADIOで医療行為になるからという理由でワセリン自体の導入を嫌がってましたね。
佐伯 阿部大治vsレッツ豪太の試合で、阿部選手のパンチを手で防いだらレッツ選手の指が外れたんですよ。 本人が試合中やインターバル中に指が入れれば試合は続けられるけど、それ以外は医療行為になるから。
――セコンドじゃなくて自分がハメればオッケーなんですね。
佐伯 そうそう。で、試合はそのままドクターストップで終わったんですよ。以前オーストラリアの試合で相手選手の腕が外れてレフェリーが入れていたことがあって。大会関係者から「ゴメンね、地元の選手だから」って言われましたよ(笑)。
――ホーム判定ならぬホーム医療行為(笑)。
佐伯 そのへんを含めてMMAにはまだまだ矛盾点はあるわけだよね。 人間が戦って人間が裁いているスポーツだから。
――それは格闘技にかぎらず採点制のスポーツは何かしら矛盾を孕んだものになっちゃいますね。
佐伯 ジャッジにしても基準というものは明確にあるんですけど、ジャッジする人のそれぞれの基準というのもあるわけですよね。昔だったらレスリング出身の人はレスリングベースで戦う選手にポイントを付けがちだったかもしれません。
――レスリング五輪の金メダリストでPRIDEジャッジをやっていた小林孝至さんとか。いまはユニファイドになってて基準があるとはいえ、競った試合になると個人の見方は出てきますよね。
佐伯 判定基準をベースに個人個人何かしらをポイントにしてジャッジしてるわけですよ。 あとみんな気付いてないですけど、ジャッジの物言いは文章で抗議できませんからね。偶発的なアクシデントは検証しますけど、基本的に判定結果は検証できないルールが日本ではスタンダードなんです。それにみんながテレビカメラで見ているのとは違うわけですよ。ジャッジの目線の位置の映像を見ているわけでないですからね。
――リングサイドのジャッジ席から見てるわけですよね。
佐伯 近くからじゃないとわからないこともある。となるとビックリするくらい印象が違ってくるから。
――佐伯さんは話題の斎藤裕vsケラモフをどう見たんですか?
佐伯 ボクの意見をいえば、テイクダウンの評価だよね。ONEなんかはテイクダウンは全然評価してないでしょ。
――ONEは世界で一番テイクダウンを評価しない団体ですね。
佐伯 今回のケラモフがテイクダウンから先の展開はなかったことは事実。だけどテイクダウン回数は多かったので、どこからが有効なのかは難しいですね。
――展開を作らなかったらテイクダウンの回数は関係ないのか?と。
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