松澤
 いや~、楽しみだねぇ!

――なんですか、いきなり。

松澤
     今度の10・9『LIDET UWF』旗揚げ戦ですよ!

――
えっ、そんなに楽しみなんですか?

松澤
    だって、日付が10・9で橋本vs飯塚がメインとかテンション上がるでしょ!

――
たしかにメインは橋本(大地)vs飯塚(優)ですけど、破壊王でも引退した飯塚孝之さんでもないですよ。

松澤
    まあそうなんだけど、中野(巽耀)さんも出るし、組長ではない藤原(ライオン)さんも出るし、パッと見、当時のUWFっぽい(笑)。『紙プロ』やめてから10年近くなるけど、チケット買って行ったのは巌流島とSEI☆ZAと、このあいだの『LIDET UWF』プレ旗揚げ戦ぐらいだもんなぁ。

――
いくらなんでも偏りすぎですよ(笑)。しかも巌流島なんて招待券がそこらへんに転がってそうでしたし。

松澤
    まあ否定はできない。今度の『LIDET UWF』のメインに出る橋本大地って、プロレスラーになる前の中学生の頃から知ってたからね。ほとんど話したことはないんだけど。

――松澤さん、破壊王ファミリーの取材とかちょくちょくされてましたからね。

松澤
    そう。橋本大地くんは線も細かったし、プロレスラーになるとは全然思ってなかった。プロレスやることになってからも、ぶっちゃけ長く続かないだろうなぁと思ってた。それがいまでは大日本プロレスのチャンピオンにもなってるし、本人には申し訳ないけど、いい意味での誤算というか。

――
正直、デビュー後も途中でやめちゃうんじゃないかって思ってた人は多いでしょうね。

松澤
 いま29歳みたいだけど、大日本に落ち着くとも思わなかったし。今時の感じでドラゲー系のカッコいい系の身体になるのかなーと思ってたけど、 そこは橋本真也の血は争えないところで身体にちゃんと厚みも出てきてるし。破壊王の3人兄妹の中では一番下のひかるちゃんがトンパチっぽいところあったので、女子プロレスラーになったら「女・破壊王」になるんじゃないか……なんて期待してたんだけど。ひかるちゃんがいま何をしてるのかは知らないけど、もうすっかり大人なんだよなぁ……(しみじみと)。

――
松澤さんは元・奥さんの橋本かずみさんと、いまだに繋がりがあるんですよね。

松澤
 かずみさんは「ハピまる」という仮想通貨というか、いわゆるネットワークビジネスの世界で結果を出して活躍されてて。俺も勧誘されたことがあるんだけど(笑)。

――
誘う相手をおもいきり間違えてますよ!(笑)。

松澤
 その世界のことは詳しくないけど、そのパンフレットを作るお手伝いもしたり。破壊王の晩年は婚約者だった冬木薫(冬木弘道・元夫人)さんのインパクトが強いんだけど、やっぱり、かずみさんの存在感はデカいよなぁ。いまはYouTubeもやられてるし。

――あの夫妻って、まず浮気が事実上の公認って、いろんな意味でおかしいじゃないですか。

松澤
 昔の芸人の女房っぽいところがあるよね。まあ、いまとなっては芸人も浮気は許されない風潮だけど。

――
破壊王の不倫エピソードってホントにヤバイやつがありますよね。大地くんの保育園の先生との話はまだ表に出せる話で。

松澤
 それがまだマシなレベルだもんねぇ。

――
そういった破天荒な旦那を支えてきたわけですから豪傑ですよ。

松澤
 たしかに。冬木薫さんはのちに、結婚詐欺で捕まったんだよね。自分のお父さんのお葬式代を振り込んでもらったけど、それがウソだったとか。

――
破壊王やマスコミ数人が冬木薫さんの取り合いになったという話がありますよね。それほど魅力的な女性だったと。

松澤
 俺は会ったことはないんだけど、ミステリアスな美魔女感はあったよね。冬木薫さんはあちこちで悪く言われてて、実際に捕まってるから仕方ないところもあるし。

――
冬木薫さんとはもう誰も連絡は取れないみたいですね。冬木薫さんの破壊王本の担当編集者でさえも。

松澤
 ああ、読んでないけど破壊王の思い出を振り返る本でしょ。

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――
『破壊王の遺言』ですね。冬木薫さんに送った破壊王の愛のメールが画像のまま30ページに渡って掲載されている破壊力満載の本で。

松澤 うわあ……。その本のAmazonのレビューを読むと、破壊王は冬木薫さん以外にも4人の女性と交際してたんでしょ。英雄色を好むって言うけど、さすがに好みすぎ!(笑)。

――破壊王は自分は浮気するけど、かずみさんに対しては「浮気をしたら一族郎党、根絶やしにする」と吠えてましたからね(笑)。その冬木薫本に対抗したのか、かずみさんがShow大谷プロデュースで『火宅の人 プロレスラー・橋本真也の愛と性』という本を出して。
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松澤
 えっ、かずみさん本ってShow氏がやってたんだ。

――
かずみさんの話す破壊王エピソードはホントに面白いのに、Show大谷さんの原稿構成術が低すぎてまとまりのない内容になってるという。

松澤
 あちゃー。こないだジャン斉藤はShow氏のYouTube番組に出て、Show氏のことを「ポンコツ」呼ばわりしてたけど、しばらくぶりにShow氏の酷さを喰らったって感じだよね。

――
秋山成勲が桜庭和志戦を振り返るYouTube動画をアップした件で、ボクがShow大谷さんのYouTubeで解説するというやつですね。ところが企画したShow大谷さんが、肝心の秋山動画をちゃんと見てなかったというとんでもないオチで(笑)。

松澤
 ホント凄いよ。案の定みんなから叩かれてたけど、そのわりには視聴回数はそんなに回ってなくて。Show氏のチャンネルの中ではいい数字なんだろうけど。

――
残念なことにボクの最近の仕事の中では一番、業界関係者から反響がありましたから、業界関係者しか見てないってことですね(笑)。

松澤
 それはそれで凄い!  でもなんだかんだShow氏はこの業界の中では息長く活動してるよね。自分なんかは全然凄さが理解できないんだけど、なんかしら才能があるってことなんだろうね。

――
松澤さんがShow大谷さんに対して一番酷いこと言ってますね。

松澤
 いやいやいや、生き残ってるのはなんかしら才能があるってことでしょ。ミステリアスすぎるけど。

――
『紙プロ』時代に思ったのは、Show大谷さんはボクらと違ってちゃんと挨拶ができるなって。 

松澤
 そんな才能!?(笑)。たしかに挨拶は大事だと思うけど。

――
PRIDE時代のある記者会見のときに、集まったマスコミ全員に名刺を配って自分を売り込んでて。フリーランサーとしてはあたりまえのことですけど、挨拶すらできない我々とは違って社交性はあるなって思いました(笑)。それでいて猪木さんをはじめとする、当時の権力者の懐にすっと入っていける図々しさですよね。

松澤
 入ろうと思っても入れるもんじゃないからね。そこはかわいげより図々しさだよね。『週刊プレイボーイ』なんかでもそれほど面白い記事でもないのに、ずっと使ってもらってるもんね。

――
だから松澤さんが一番酷いこと言ってますよ! そういえば、ある人と話をしていたら「大谷さんがよく過去を振り返って懐かしむんですよね」と言っていて。 猪木さんと一緒にいた頃の話かなのかなと思ったらTBSの情報番組『ワンダフル』にShow大谷さんがレギュラー出演していたことで。

松澤
 ああ、Show氏は『ワンダフル』の格闘技コーナーやってたねぇ。東幹久とかと一緒に。

――
「『ワンダフル』の頃はよかったなあ……」ってしみじみ懐かしがっていたそうなんですよ。Show大谷さんにとって『ワンダフル』が人生の頂点なんだなあと。

松澤
 まあプロレス格闘技関係者で地上波のレギュラー持つってなかなかいないから、そこは素直に凄いと思うし、本人的にもワンダフルライフだったんだろうなぁ。そういえば、ワンギャルを猪木さんに紹介したとかそういう話もあったよね。

――
そんなワンダフルな話はともかく今日は破壊王です!  松澤さんが入った頃の『紙プロ』は破壊王のことは取材できなかったですよね。

松澤 そうだね。新日本プロレスは取材お断りだったから。1・4事変(99年1月4日/橋本真也vs小川直也)も、『橋本真也34歳 小川直也に負けたら即引退SP』(00年4月7日)もマスコミとして取材できてないんだけど。

――『紙プロ』は平成・新日本プロレスを批判するスタンスでしたけど、平成・新日本の象徴である橋本真也というプロレスラーは大好きだったわけですよね。

松澤
 そこは単純に破壊王がずば抜けて面白いからだよね。 RADICALになる前の、小さい判型の『紙プロ』で破壊王が表紙になったりしていたし。

――
そこは読者としてわかりづらいところがあるんですよね。 RADICALはアンチ新日本プロレスで小川直也推しだったから。

松澤
 ああ、なるほど。小川直也は1・4事変のインパクトが強いけど、それ以前と『紙プロ』はどういう関係だったんだろうなぁ。 当時小川のマネージャーだった澤野慎太郎さんと会長(山口日昇)は昔からのつながりだったから取材できたってことなのかな。

――破壊王が新日本をやめてゼロワンを立ち上げてから『紙プロ』も取材できるようになって。

松澤
 俺が取材した中で、やっぱ一番のスーパースターは破壊王だったよ。オーラあったし取材となると緊張したなあ。

――
「破壊王」というニックネームはもともとあったとはいえ、愛称として定着させたのは『紙プロ』ですよね。

松澤
  たしかに『紙プロ』界隈では「破壊王」呼びがあたりまえになってたけど、違和感を感じる人はいたのかもしれないね。ちなみに会長の小川直也に対する「オーちゃん」呼びは違和感あったなあ。変なこだわりで自分は一回も「オーナちゃん」表記使ったことない。

――
「オーちゃん」って佐山聡先生が付けたあだ名でしたけど、小川に「オーちゃん」って呼びたくなる愛くるしさはないですよね(笑)。

松澤
 そうか、佐山さんが名付け親だったね。前回は原稿チェックの話をさせてもらったけど、破壊王が一番インタビューで鍛えさせてもらったというか。 破壊王は原稿内容なんてどうでもいいという人だから、原稿チェックなんか一切しないわけですよ。

――
あれだけ言いたい放題でノーチェック。

松澤
 『週プロ』や『ゴング』、『東スポ』なんかでも基本原稿チェックなしでしょ。ゼロワンには広報がいたから一応原稿を見せていたとは思うんだけど。破壊王ってめちゃくちゃ言うから、その原稿を任せられるプレッシャーが……。

――「どこまで載せていいのか?」 という判断を鍛えられたと。

松澤
 そうそう。もちろん下ネタとかを含めて、ガチの発言をどこまで載せていいものか。 問題発言を載せて騒ぎになるのはイヤだし、かといって面白いから削りたくないし、破壊王からすれば主張したいことかもしれないし……そこのさじ加減の難しさ。

――
『紙プロ』の破壊王インタビューってリズム感がいいし、キャラクターもすごく伝わってくるんですよね。

松澤
 そこは会長や吉田(豪)さんがやってきた破壊王のキャラ付けもあるんだろうけど。 そこまで編集が作りこまなくても破壊王は破壊王なんだよね。俺は取材したことはほとんどないんだけど、長与千種や大仁田厚って取材でスイッチが入ると、マスコミ用の喋りになるって話でしょ。破壊王の場合はどんなときでも、破壊王の言葉に聞こえたかなあ。

――バランスがいいですよね。 真面目なところは真面目だし、必ずギャグを入れてオチもつけてくるしで。

松澤
 基本はジャイアンタイプ。俺はかなり取材してるほうなんだけど、俺の名前が松澤チョロだということは最後までさ知らなかったと思う。かずみさんのYouTubeで「付き人伝説」というテーマで話してたんだけど、ジェット(若鷹ジェット信介)さんは「ハゲ」、浪口(修)さんは「アホ」としか呼ばれてなかったと。

――
大物にありがちですね(笑)。

松澤
 付き人関連で好きなエピソードは、破壊王は織田信長好きで、一国一城の主を目指す野望タイプ。信長だったらサル(豊臣秀吉)が脇にいなきゃ、ということで尻尾をつけている葛西純をゼロワンに入れて「サル!」「殿!」というやり取りをしたっていう(笑)。

――
ハハハハハ! 葛西さんはゼロワンにはいい思い出なさそうですけど、破壊王は別みたいですよね。『紙プロ』が破壊王取材できるようになってから、『紙プロ』の純プロレス路線が始まりましたよね。それまでプロレス方面で唯一扱えたのはバトラーツで。

松澤
 あそこから広がっていったんだ。当時はリングスやバトラーツは『紙プロ』にとって大きなコマだったけど。

――
PRIDEは不定期開催過ぎましたし。当時のプロレス雑誌ってどこかのプロレス団体と共犯関係を結んでやらないと誌面展開は難しかったんですよね。 それで『紙プロ』がゼロワンに誌面を割いたり、表紙にするようになって。当時谷川貞治さんや柳沢忠之さんというPRIDEやK- 1に携わっていた2人がやっていた『SRS-DX』と交流があって。お互いに見本誌を編集部員が直接届けたんですよね。

松澤
 代々木の編集部から神保町の『SRS-DX』編集部まで届けるやつね。

――
郵送すればいいのになぜか手渡しするという。あるときゼロワン特集が載った『紙プロ』を届けたら「まだプロレスなんか扱ってるんだ~」みたいな反応で。 『紙のプロレス』なんだからプロレスを扱うのは当然だろって話ですけど(笑)。当時はPRIDEとK-1の人気が出ていた頃だから、正直プロレスってちょっと古くさいものではあったんですよね。

松澤
 失笑される感じあったなぁ。しかも破壊王だもんね(笑)。

――
ちょっとションボリして『SRS-DX』編集部をあとにした記憶がありますね。

松澤
 俺はゼロワンは大好きだったんだよね。 バトラーツには乗れなかったのは、当時『紙プロ』編集部自体がバトラーツ推しだったから、俺はDDTとかキャプチャーとか推しの隙間産業的な立ち位置だったこともあったりして。俺はそんなに会場に行くようなプロレス格闘技ファンではなかったけど、古き良き全日本プロレスが好きで。うさんくさい外国人を含めたプロレスが好きだったから、いいときゼロワンはそういう世界観があったし、本当に応援のしがいのある団体だったのかなと。OH砲もいま考えたら凄いタッグチームだったでしょ。しかもあの2人が地方巡業すると、子供たちに囲まれたりして。それがまたいい光景なんだよなぁ。

――
ボクは一度もゼロワン会場に行ってないんですけど、月刊誌の『紙プロ』がゼロワンの巡業に帯同してたのは凄い話ですよね。常に失踪していた山口さんがついて回ったときもあって。

松澤
  まだ『紙プロ』の携帯サイトが始まる前で、試合速報をするわけでもないのにね。あ、そういえばゼロワンにマット・ガファリが出てたとき、軽く踊ってからボディプレスするってフィニッシュムーブがあって、その技を俺が適当に「揺れる重い」って提案したら採用されて、『東スポ』とかに「揺れる重い→体固め」とか載ってて嬉しかった記憶がある。

――
ZARDの「揺れる想い」的な(笑)。『紙プロ』といえばPRIDEというイメージは強いですけど、PRIDEって途中まではSRS-DXの物件だったじゃないですか。

松澤
 情報とかは向こうのほうが早いしね。まあ運営している人たちの雑誌だから、あたりまえなんだけど。

――
山口さんは柳沢さんたちから情報を仕入れていたけど、SRS-DXが始まってからは友好関係だったといえライバル雑誌になるし、やりづくらなったように見えたんですね。そういう中でゼロワンはやっと自分の独占できる団体ができた喜びがあったんじゃないかと。

松澤
 どこまでビジネスを考えてゼロワンを追っていたのかはわからないけど、『紙プロ』にとってチャンスだとは思ったんだろうね。 もちろん新日本を扱えないという理由もあるんだろうけど、あのときのゼロワンはイケイケで本当に面白いプロレスだった。破壊王とはその後、いろいろあったんだろうけど中村祥之さんという右腕も大きかったし。あとジュラルド・ゴルドーと小笠原和彦先生の存在。どこまで本当なのか全然わからないプロレスも凄かったよね。ゴルドー先生の攻撃はホントにヤバかったし……。

――
ゴルドーの試合はハラハラしましたよね。小笠原先生の初登場は客席から乱入して……という流れでしたけど。

松澤
 控室に引き上げる破壊王に客席で酔っ払った小笠原先生が難癖をつけて。その件で小笠原先生にインタビューをしたこともあるけど、話を聞いても何が本当なのかいまだにわからない。

――
あの乱入事件のあと小笠原先生は所属していた極真会館を破門になってるんですよね。まず極真をやめてから襲撃すればいいのに、いろいろと謎で。ニュースとしては「極真空手」という肩書が必要だったのかもしれないですけど。それでいえば奉納プロレス開催に中国人が抗議する件もヤバかったですよね。

松澤
 それなんだっけ?

――
ゼロワンの興行終了後、靖国神社でのプロレス大会開催に関して謎の中国人が抗議活動を繰り返していたんですよ。当時はあまりにもデリケートな問題だったのでマスコミはどこも報じなかったんですけど。とうとう誰かがゼロワンに確認を取ったら、アングルだということがわかって報道するようになったと(笑)。

松澤 あー、その謎の中国人って王拳聖でしょ? そのあとゼロワンで試合をするようになった。

――
王健軍という名前で、稲川素子事務所所属のタレントなんですよ。取材したことがありますけど、本人曰少林寺拳法の学校ではあのジェット・リーと同期で。

松澤
 あ~、思い出した。あるとき編集部で寝てて、午前中にチャイムが鳴ってドアを開けたら王拳聖が立っていてビックリしたことがあった(笑)。一瞬「襲撃か!?」と身構えたらメチャ低姿勢で(笑)。

――
はじめて取材されたことで、よく編集部に電話があったり、突然訪ねてきてたんですよ(笑)。

松澤
 あれって最初はガチっぽくやってたのか。まあ破壊王は宗教戦争を持ち込もうと考えていたくらいだからね。

――「幸福の科学vs統一教会をやれば東京ドームは埋まる」ってやつですよね。破壊王ってスレスレなアングルが好きだし、世間に響くと考えてましたよね。<16000字の破壊王語りはまだまだ続く!>


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