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「柔術ぼんやり層」に優しいブラジリアン柔術黒帯にして柔術専門ライターの橋本欽也氏が語るサトシ&クレベル!(聞き手/ジャン斉藤) ※Dropkickニコ生で配信されたものを編集した記事になります。
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・日本柔術界の最高傑作! ホベルト・サトシ・ソウザは何が凄いのか?■橋本欽也
――本日のDropkickニコ生のゲストは「いいほうの橋本さん」です。
橋本 なんか「悪い方の鈴木健」みたいな言い方だね。
――まずその「悪い方の鈴木健」の説明をするのが面倒です(笑)。橋本さんはアジア唯一の柔術黒帯ライターなんですよね。
橋本 そうなんですよ。これにはお墨付きが付いたんで。今年の2022年9月にADCCがラスベガスで行なわれるんですけども、そこでADCCのメディアチームが結成されたんですよ。俺がインビテーションされて、アジア代表は俺なんです。
――アジア代表の橋本さん! ボクは柔術方面にまったく疎いので、今日はサトシやクレベル・コイケ、最近のボンサイ勢の活躍を語っていただきたいんですけど。まず大晦日のRIZNはご覧になりました?
橋本 PPVで見ましたよ。
――珍しいですね、橋本さんがMMAのイベントを見るのは。
橋本 13時から23時ぐらいまで5000円で楽しめるのはいいですよね。お得だと思いました。興味のないカードのときにはお風呂に入ったり、ご飯を食べたりもできるじゃないですか。すごく楽しめましたよ。
――ボクの場合は仕事だから、途中でお風呂に入ることはできないですけども(笑)。自宅観戦だと試合の合間に休憩できるというか。
橋本 俺も最近、配信ありの柔術イベントをやってるから「あんまり長いとどうなのかな」と思ったけど、ありかなと思いました。全試合、気合を入れて見ちゃうと、しんどいけど。
――同じ柔術黒帯としてサトシの矢地祐介戦はどんな感想がありますか?
橋本 そんなもん最高ですよ! ツイッターにも書きましたけど、俺も黒帯の2段で、柔術を20年近くやってますけど。サトシの柔術とはまったく違うんですよ。小見川(道大)選手が「ネオ柔道」って言ってましたけど、サトシはまさに「ネオ柔術」。ネクストレベルですよ、別次元。
――サトシは「ネオ柔術」!
橋本 相手に付け入る隙を与えないっていうか。相手が逃げても、その先の先の先まで読んで動いているっていうか。相手を固めることをよく「塩漬け」っていうでしょ。サトシの場合、動きながら、常に優位さをキープしてましたよね。逃がして、捕らえて、逃がして、捕らえて……って、相手はもう手も足も出せない。あれ、絶望だと思いますよ。モーリス・スミスvsヘンゾ・グレイシーを思い出しましたねぇ。
――いまのファンはその試合は知らないですよ(笑)。
橋本 矢地選手は絶望したと思いますよ。サトシが優しいのかなんなのか、パウンドを打たなかったですよね。いままでマウントからパンチでフィニッシュした試合もありましたよね。
――1回目の矢地戦はそうでしたね。
橋本 そういう場面もあったのにサトシはやらなかった。これはあとから聞いたんですけど、試合後、サトシはお兄さんのマルキーニョス(マルコス・ヨシオ・ソウザ)から怒られたらしいんですよ。「もっと早くフィニッシュしろ!」って。けど、サトシは自分が練習でやってきたことを試したかった。もちろん道場の中でサトシより強い人はいないわけじゃないですか。いままで練習ではうまくいってたけど、実践でうまくいくのかどうか。要は試合で試しちゃったわけだよね。最終的に2ラウンド目に勝ったけど、サトシがその気になれば、1ラウンドでフィニッシュできたはずなんです。
――……鳥肌が立ちました!
橋本 練習でやってきたことの答え合わせを実践の中でやったんです。だからマルキーニョスに怒られたけど、サトシは試合後にすごく満足したんですよ。あといまのサトシが伸びてるのは打撃らしいんですよ。けど、その打撃を一切、出さなかったじゃないですか。寝技はサトシの得意分野ではあるし、サトシより寝技が強い奴はいない。サトシのつけ入る隙は打撃だっていわれてるけど、その打撃もどんどん伸びてるわけじゃないですか。そこがまだ出せてないから、サトシはいい意味で未知数だと思いますよ。
――いま青木真也選手との試合が待望されているんですね。
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Dropkick編集部(著者)
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北岡の方が強く見えたけど。
テイクダウンだけじゃなくてサイドポジションまで取られたからね、北岡には。
寝技で膠着ブレイクの後に打撃でKOできたけど、ブレイクが無ければもっと苦戦したかもね。