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アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは「アメリカインディの雄ROHの始まりと終わり、そしてAEWへ」です!
「今夜、プロレスが大好きな皆さんのために、とても大きな発表をします」
AEW社長兼CEOのトニー・カーンは、水曜夜のテレビ番組「ダイナマイト」に生出演をし、番組内で重大発表をすると予告した。トニー・カーンがAEWのテレビ番組に登場したのは、これまでわずか1回、2020年12月の故ブロディ・リーの追悼大会だけで、そのとき以来の出演となる。そして、その重大発表は、昨夏のCMパンクAEW登場に匹敵するほどの衝撃的で、誰もが驚くであろうとトニー・カーンはほのめかした。
3月2日、AEWの本拠地フロリダ州ジャクソンビルのデイリーズ・プレイスで開催された「ダイナマイト」。アメリカ国内で約100万人が視聴する人気テレビ番組の冒頭、トニー・カーンは予告どおりの重大発表を行なうため、実況のトニー・シバーニと一緒にリング上に立っていた。シバーニからマイクを受け取ったトニー・カーンは、集まった観客たち、テレビの前のファンたちに向け、設立からこれまでの応援に対しての感謝の前口上を述べた後、興奮した面持ちで衝撃的発表を行った。
「今日、契約にサインをした。ボクはROH(リング・オブ・オナー)の新しいオーナーになったんだ!」
アメリカ第2位のプロレス団体の社長が、第4位の団体を買収するという、まさにプロレス史に残る爆弾発表であった。トニー・カーンは続けて、「シェイン・マクマホンはここにはいないよ。いるのはボクだよ」と上機嫌にジョークを飛ばす。1ヵ月前にWWEを解雇されたシェインの名前を出したのは、2001年3月26日の“WCW最後の日”、WWEに買収されたWCWの「マンデー・ナイトロ」最終回での、シェインがWCWのオーナーになったというストーリーを踏まえたネタだった。
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