
現在は北海道で格闘技に普及に取り組むヤマケンこと山本喧一氏が語るRIZIN北海道。息子・山本空良、幼少の頃からよく知る西川大和の敗北をどう見たのか?(聞き手/ジャン斉藤)
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――ヤマケンさんには不定期ながらお話を聞く機会がありまして。
――最後の取材は3年前ですかね。覚えてるかどうかはわからないですけど、ボクが初めてヤマケンさんを取材したのはいまから20年前、元Uインター取締役・鈴木健さんが経営する焼き鳥屋の『市屋苑』で。
山本 え? 『市屋苑』で?
――『市屋苑』で酔ったヤマケンさんを取材するという。
山本 それはさぞ失礼なことをしたんじゃないでしょうか(笑)。
――そんなことはなかったし、ボクの原稿の中でも傑作の部類に入る出来でしたね(笑)。ヤマケンさんは北海道で格闘技ジムをやられて何年くらい経ってますか?
山本 14年目ですかね。北海道に来て15年目なので、丸14年は経ったと思います。
――北海道で格闘技の普及に関わる活動をされてますが、RIZIN北海道大会直後ということで、今日は日曜日ですけどジムはお休みなんですよね。
山本 はい。いつもは日曜日も開けてるんですけど、RIZINのあとは疲れるので臨時で月曜日まで休みにしました。北海道大会に協力すると、エネルギーをめちゃくちゃ使うんですよ。どこかに選手を連れて遠征に行くよりも全然エネルギーを使います。RIZINはローカルでも1万人の会場でやるじゃないですか。新日本プロレスさんでも5000人、7000人。それよりもさらに規模が大きいから、エネルギーを使いますよね。かなり労力を使ったので明日は温泉に行きます(笑)。
山本 現役はとっくに引退してますけど、人の世話を焼くほうが疲れます(笑)。自分の試合のほうが楽かもしれないですね、好きに自由にやれるんで。
――成功すればまたRIZINは北海道で開催するわけですし、やっぱり協力は惜しまないわけですね。
山本 そうなんですよね。北海道の格闘技が盛り上がるためにも、RIZINが来てくれることはすごく大きいです。だからRIZINさんが来やすいようにしたいなと思っているんです。ボクは日本のメジャー格闘技興行のクセみたいなものは熟知しているつもりなので。北海道にいる人でメジャーイベントのクセをわかっている人はいないと思うんですよ
――メジャーイベントのいいクセ・悪いクセを知っていると(笑)。
――関東近郊と違って地方の興行のやりかたってありますよね。
山本 たとえば北海道ってことでいえば、観光客が多いからホテルを押さえるのも大変なんですよ。今回のRIZINは「すすきの祭り」という有名なお祭りと被ってまして。すすきの辺りが歩行者天国になって、全国から人がごった返すぐらい集まってくるんです。なので、ホテルも全然取れないし、飛行機代も高い。RIZIN目当てで道外から来られた方はいつもよりお金がかかったと思います。それもあって今回は集客に苦戦したじゃないですか。前回はパンパンだったけど、今回は7割ぐらい。
――チケットが苦戦する理由って「カードが弱かったからだ」と言いがちですけど、そこには地方興行ならではの事情もあるわけですね。
山本 ホテルが取りづらいということもあるし、今回って北海道大会前に東京ドームと韓国大会があったじゃないですか。大会が重なったことで打ち合わせにしても何にしても前回より遅かったんですよ。そこは男祭りでいろいろとあったからだと思うんですよ。
――男祭りはカード編成でドタバタしましたし……。
山本 あれでウチの(山本)空良のカードも変わっちゃったりして。
――ああ、空良選手はじつは男祭りに出た選手とやるって話がありましたね。
山本 とっくに決まってたんですけど、変更になったりして。なので今回の北海道大会はすべてのことが後手後手だったので、手売りするのも前回よりもやりづらくて。後半にかけてRIZINのスター選手がゲストとしてやってくるアナウンスがされたんですけどね。
――北海道でやるってことは北海道の人たちに買ってもらわないといけない。地元の選手や関係者のチケット手売りがひとつのポイントになりますね。
山本 前回は手売りで1000枚ぐらい売ろうと思ってたんだけど、空良がケガで出れなくてドタキャンがドーッと出て(苦笑)。
――前回は空良選手抜きでよくあそこまで埋まったなってびっくりしたんですよ。
山本 カードがなかなか決まらないとドタキャンが怖いんで、手売りも動き出せないんですよね。
山本 大変ですよ。今回は大会ポスターが刷り上がって、こっちに撒き始めたのも大会1ヵ月を切ってるんですよね。RIZINのかっこいいポスターはありがたいんですけど、たとえばRIZINのマークと出場予定選手の簡易ポスターを先に送ってくれれば、すすきので200枚でも300枚でも撒けるんですけど。
――プロレスの興行って顔写真だけ並べたポスターじゃないですか。「なんでこんなにデザインがかっこ悪いんだ」って言われがちだけど、じつは地方だとそのほうがわかりやすかったりしますね。
山本 あと今回の北海道大会最大の敵は、雪が溶けることなんですよ。
――雪が溶けることが敵なんですか?
山本 北海道の特徴は、雪が溶けるとみんなレジャーに走るんですよ。浮かれポン吉になってもうすごい勢いでレジャーの予定立てる(笑)。海のビーチにテントを張って、泊まりでビーチを楽しんだりするんです。だから告知を先にしないとみんなレジャーの予定を入れちゃうんですよ。
――(“ブラックパンサー”)ベイノアさんや横島(加奈)さんが1週間前に北海道に入ってポスターを配りましたけど、「RIZINやるの?でも、海でテントを張るからなあ」と(笑)。
山本 だから今回のRIZINも「先に知っていたら」って人がけっこういるんです。朝倉未来選手もゲストで来ましたけど、もっと早い段階で発表されたらもっと効果が出たと思いますね。あと、かっこいいポスターを作る前に、RIZINのロゴだけが載ったシンプルなポスターがあってもいいし、ショップカードみたいな小さめのハガキでもいいんですよね。プロレス団体ってそういう小さいものを撒いてるんですよね。それだと小さいお店でも置けるし、でかいポスターってインパクトあるんですけど貼る場所に困るんですよ。「ちょっと貼る場所がない」って断られちゃう。
――都内だと飲食店にポスターを貼る必要がそこまでないから、こういう話は勉強になりますね。
山本 メジャー団体だから力技はいっぱいできるんだけど、細かい小回りがちょっと効いてないなっていう感じがしましたね。そんなときは、こっちに住んでるボクのことをもっと活用してもらえたらと思いましたね。
――RIZINというブランドは北海道でも伝わっているんですか?
山本 だんだん浸透してきてますね。こっちで自分がやってるアマチュアの大会の参加人数も増えてますし、ウチのジムに入ってくる子なんかもRIZINがきっかけが多いですから。北海道の格闘技カルチャーが活性化に繋がることは間違いないと思いますね。
山本 増えてますね。それは顕著にわかります。RIZINの当日も入会がありましたから。
――RIZINに当日に?
山本 ウチの入会はオンラインシステムを使ってるんで、遠藤(来生)が勝った瞬間に入会することがわかるみたいな(笑)。
――メジャーイベントの開催は地元の選手も励みになりますよね。「俺もRIZINに出たい!」となりますし。
山本 演出が派手なRIZINさんはそこらへんもうまいですよね。前日の公開計量は札幌の中心部にある大きなデパートの広場サッポロファクトリーでやったんですけど。かっこよく演出されてショーアップされるから若い子たちは憧れると思うんですよ。それでまた試合会場はもっと派手だから、夢を見れると思うんですよね。
――これが年に一度、決まった時期の開催になれば現地の迎え方も違うでしょうしね。
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