岡崎は色んなことをやる。
タンゴの公演に出たり、公開生配信をしたり、セミナーを開いたり、演劇の稽古をしたり、グッズのデザインをしたりする。全部5月の話だ。
色んな才能があるね、と言われる事もあるが、自分の中では多毛作をしている気分に近い気がする


多毛作とは、同じ耕作地で一年間に3回以上、異なる作物を順次植え付け、収穫する土地利用方法
だ。


多毛作となると米の収穫が一番テンション上がる場面ではあるが、他の作物の種まきや水やりも大事な工程である。地味だけど。
しかし、白米だけ食べるのではなく、色んな収穫物をそれぞれ楽しんでくれる皆様がいてこその多毛作なので、その懐の深い愛には感謝が溢れるばかりなのだ。



そう。端的にいうと
水をやれば、感謝が溢れるのだ。
そんな話があるのでご紹介する。

ある日の深夜、お風呂から上がると、トイレからシューという音がしている事に気づいた。トイレを流しても手洗い管から水が出てこない。その代わりにシューという小さな水の溢れる音がしているだけである。給水管が故障したのだろうか。
音の感じからして、何か微妙な緩みをつつけば治るのではないかという甘い考えが頭をよぎった。
一人暮らしが長いので、経験上なんとかなる自信があった。
給水タンクのふたを開けて中を覗き込んだ。
色んな装置やらタンクやらがある。

ここを回すと水が溢れることがあります。というオレンジのネジがあったので「今は水の出が悪いから、少し溢れるくらいの方がいいかな」と思ってそのネジをひねってみた。途端にネジが水圧ではじけて、そこに30センチくらいの噴水が誕生した。


室内に発生しちゃいけないレベルの噴水。