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【マンション経営コラム|第70回】区分所有のサブリース、失敗しないためのポイント3つ
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【マンション経営コラム|第70回】区分所有のサブリース、失敗しないためのポイント3つ

2017-12-04 08:46
    区分所有のサブリース契約は、所有している物件の空室リスクを回避できることもあり、初心者でも投資しやすいのが特徴です。しかし、注意しなくてはいけないこともあります。

    区分所有投資に失敗しないためのポイントについて解説します。

    サブリースとは

    サブリースとは、賃貸住宅のオーナーから不動産業者などが物件を借り上げし、物件を管理することをいいます。不動産業者は、新しい入居者の募集や賃料・契約書・クリーニングなどの物件の管理業務、入居者との対応などを代行します。物件を管理するサブリース会社によって契約形態が違うため、どこまでの業務を代行するのか契約前に決めておく必要があります。

    オーナーには、手数料を引いた分の家賃収入がサブリース会社から振り込まれます。サブリースは、安定した家賃収入が見込めることが大きなメリットの一つです。

    区分所有物件をサブリースする注意点

    物件オーナーの視点から見ると、煩雑な手間が省けることで効率よく投資ができるというメリットがあります。しかし、リスクが完全になくなるわけではありません。

    家賃収入が安定する代わりに手数料が引かれることで、賃料は当初に考えていた金額よりも減少します。また、サブリース会社は空室を回避するために、入居者としてそぐわない人にも部屋の貸し出しを行うこともあるかもしれません。基本的には、入居者の情報が物件オーナーに開示されることはありません。

    長期間保証と書いてある場合でも契約時に取り決められた金額を保証するものではなく、契約更新と共に契約賃料が減少していく場合もあります。建物も新築の状態を保つことは不可能であり、老朽化やその土地の相場が変わるなど、価値が減少していくことを念頭に置いておかなければなりません。

    契約終了時や解約時にも注意が必要です。サブリース会社は、物件オーナーからみると借主になります。借地借家法では、借りる側が有利になることが多く、賃料の値下げ交渉を簡単には断れないケースもあります。

    契約書に「交渉が決裂し途中で解約になった場合は違約金が発生する」旨記載されていることもあるため、契約書の確認は慎重に行わなければいけません。また、物件管理がずさんな場合、修繕費用などが余計にかかる場合もあります。

    リスク回避のポイント3つ

    サブリース契約は、ほとんどの場合長期契約になります。不動産会社との契約期間と保証内容の見直し期間は、事前に確認しておく必要があります。不動産の老朽化と共に賃料は下がり、新築に比べ入居者も減少する傾向があるのも事実ですが、物件の特性(立地や建物の仕様など)によっては賃料を下げる必要がないこともあります。契約更新時に、物件の相場を確認しましょう。

    中途解約、契約終了時における項目は、きちんと把握しておくことが重要です。違約金の有無や、解約時における入居者の情報、サブリース会社と入居者における契約事項や振込口座の変更など、あらかじめ決めておく必要があります。

    敷金、礼金、更新料も事前に取り決める必要があります。敷金は預託金であり、家賃滞納や退出時のクリーニング費用などに当てるために不動産会社が保管しておきます。礼金や更新料に関しては、サブリース会社の契約によって異なるため、トラブルを回避するためにも双方で決めておく必要があります。

    区分所有のサブリースは人気であるが、リスクポイントを把握しておくこと

    サブリース契約では入居者探しにおける空室リスクの回避、管理業務の代行、家賃の滞納や入居者とのトラブル対応など、自己管理の負担を軽減できるというメリットがある反面、リスクも考えられます。

    契約項目やリスクを把握し、個人で管理する方が得なのかサブリース契約をする方が得なのか、よく検討しましょう。

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