私は吉本芸人「ギンナナ」の「菊池」君と
LINEでの会話を”ひろいで”いた!
「菊池」君とは今年の始めに
即興演劇ショー『The Empty Stage』で出会った!
「芸人にしてはどうにも俳優っぽい男だな?」
と思って話しかけてみると!
どうやら一時期はそんな経歴もあったようだ!
やがて話しているうちに
なんと彼もまた「山形」の出身だった事を知った!
そんな縁で
「山形」に関して何かがあると
私はしばしば彼とLINEで連絡を取り合っていた!
当然今回は
「山辺町で講演会に呼んでもらった」
という話題だった!
「いいっすねぇ!
僕も何か山形で仕事がしてみたいです!」
先日の帰郷では「笑福亭笑助」君や
大好きな「秀作」君と
大嫌いな「半澤」による
「爆笑コメディアンズ」と飲んで騒いだ
という話を報告すると
”そこに山形出身者がいない事は嘆かわしい!”
という方向に話題が進んだ!
確かにその通りだ!
「笑助」君は「山形」在住だが出身は大阪だ!
「爆笑コメディアンズ」にしても
神奈川と宮城から出身した二人だ!
なぜ「山形」で飲むのに
「山形」出身の芸人がいない!
「山形」芸人は一体どこにいるのだ!
そんな話の流れはいつしか
「山形」出身芸人でLINEグループを組んでみよう!
という結論に至った!
さっそく私と「菊池」君だけで
『吉本興業 山形本社』
というLINEグループを結成した!
かなり思い切ったグループ名だが
あくまでプライベートのLINEグループなので
誰に咎められる事もあるまい!
私はそこに大阪在住の吉本社員
「安達」を呼び込んだ!
芸人×1
作家×1
社員×1
なかなかいいバランスではないか!
大阪の吉本芸人に「山形」出身者はいない!
しかし東京の吉本には
そこそこいるのだと「菊池」君が言った!
これは面白いとばかりに
「菊池」君にできるだけ多くの
「山形」出身芸人をそのLINEグループに呼び込むよう
お願いしてみた!
次々と私の知らない吉本芸人が
そのLINEグループに現れた!
「ゴールデンボーイズ」の「うっほ菅原」君!
「ベンジャミン」の「布宮」君!
先の『The Empty Stage』で知り合った
「スパイク」の「松浦」女史!
誰だか全くわからない
「ベン山形」(タイ在住)!
こんなに「山形」出身芸人がいるものか
と感心したほどだった!
そこにかつて”山形すみます芸人”だった
「三浦友加」!
そして現”山形すみます芸人”の「笑助」君も
出身者ではないが入室を認めた!
その勢いで「芳賀ちゃん」も呼び込んだ!
「山形放送」の社員である「芳賀ちゃん」が
そこにいてくれれば
ひょっとしたら彼らに
「山形」での仕事が舞い込むかもしれない!
『吉本興業 山形本社』は
マイナーお笑い事務所として
充分に機能しそうな勢いとなった!
そんな時だ!
社員の「安達」が不気味な発言をした!
「私ミッチーチェンの同級生です!」
しばらく皆が黙った!
誰だ「ミッチーチェン」!
なんだ「ミッチーチェン」!
聞けば
吉本所属ではない
完全フリーの
「山形」在住ローカルタレントだと言う!
我々の頭の中は
謎のローカルタレント
「ミッチーチェン」でいっぱいになった!
なにしろインターネットで検索したら
こんな写真しか出てこないのだ!
これは大変だ!
この写真もたいがい大変だが
この謎の人物への興味の爆発の方が
もっと大変だ!
「安達よ!
このLINEグループに
その怪人ミッチーチェンを呼べるかね?」
「やってみます!」
との一言から数十分!
「あのう・・・
ここはどういうグループなのでしょうか?」
完全に怯えきった一言と共に
「ミッチーチェン」が現れたのだ!
質問したかったのは
当然「ミッチーチェン」の方なのだろうが
我々はそれを許さず
「ミッチーチェン」に対する様々な質問を
フル・モーションの豪速球で投げつけた!
「ミッチーチェンは誰ですか?」
「ミッチーチェンは何をする人ですか?」
「ミッチーチェンは何ですか?」
「ミッチーチェンは実在するのですか?」
”初音ミク”に対するお便りのごとく
彼のアイデンティティーを問う
哲学的な質問が次々と投げつけられた!
「ミッチーチェン」が
電脳世界の中できょろきょろしている時
ある一人のメンバーが
こんな動画のURLを添付した!
この『ひろぐ』をお読みの皆さんにも
是非ご覧頂きたい!
『帰郷〜これが俺の生きGATA〜
/MC GATA feat. ミッチーチェン』
さぁ大変だ!
こうなると私は
どうしてもこの「山形弁」ラッパー
「MC GATA」も
そのLINEグループに加えたくなった!
なんとか「MC GATA」を呼び出せないものだろうか?
そんな書き込みをしてみるとだ!
衝撃の発言が「ミッチーチェン」から飛び出した!
「あのう・・・どちらも僕ですんで・・・。」
久々に私の体内から
「しりこ玉」が4つ飛び出した!
なんと「MC GATA」と「ミッチーチェン」は
同一人物だったのだ!
それを知った私は
若くしてこの世を去った天才コメディアン
「アンディ・カウフマン」を思い出した!
「ジム・キャリー」が彼を演じた映画
『マン・オン・ザ・ムーン』で知っている
という読者もいるかもしれない!
”面白さ”を追求し続けた「アンディ・カウフマン」は
その追求の方向を完全に誤り
次第に全アメリカ人の首をひねらせるようになった!
その最たる例として彼は
人気番組の収録が終わると
遠くに位置するコメディ・クラブに出かけ
おかっぱのかつらにつけ髭をつけ
白いタキシードをまとい
決してその正体がばれる事なく
最低コメディアン「トニー・クリフトン」として
ブーイング巻き起こるステージに立っていたのだ!
「アンディ・カウフマン」と「MC GATA」に
相似点はまったく無いのだが
その「トニー・クリフトン」の姿は
あまりにも「ミッチーチェン」に酷似していた!
「君のそれは
アンディ・カウフマンを意識しての二役かね?」
と尋ねると「ミッチーチェン」は
「あのう・・・それはどなたでしょうか?」
と返してきた!
単なる偶然のようだったが
偶然を信じない私は
彼のセンスに対して
どうにも深い興味を抱かずには
いられなかった!
そのうち「ミッチーチェン」は
LINEのトークの中で
自分のスタンプを使い始めた!
グループに参加する芸人達は
誰も自分のスタンプなど持っていないため
当然「ミッチーチェン」の行動に度肝を抜かれた!
するとやがて
見る見るうちに
そのグループのメンバーが
「ミッチーチェン」の「LINEスタンプ」の購入を始め
何人もが
「ミッチーチェン」の絵で会話するようになった!
「バッファロー吾郎Aの一件」もあり
私はこれまで「LINEスタンプ」には
一切興味を持たなかったのだが
なんだかどうにも
「ミッチーチェン・スタンプ」
を欲しくなった!
どうやって買うのだろう?
使うお金は150円ほどだというのに
クレジットカードの番号まで
入力しなければいけなくなった!
「何を買ったの?」
と「カミさん」に聞かれたら
何と答えればいいのだろう?
「あのう・・・ミッチーチェンのスタンプを・・・。」
と答えたところで
そこから先に説明しなければいけない事は
山積みと言っていいだろう!
そもそも
「ミッチーチェンって誰よ?」
と尋ねられても
その答えをうまく導き出せない私なのだ!
不安いっぱいの震える手で
私は人生初の「LINEスタンプ」を購入した!
しかも私もその日まで知らなかった人物
「ミッチーチェン」のスタンプだ!
私はこの一件をあまりにも”ひろいだ”ので
この面白さが通じそうな友人
「大将」こと「兵動大樹」君に
LINEで報告した!
驚いた事に
先のプロモーション・ビデオを見た「大将」は
なぜか猛烈に「ミッチーチェン」に傾倒した!
「いいっすねぇ!
ミッチーチェンおもろいっすねぇ!
おもろいわぁミッチーチェン!」
そしてしばしの間
「ミッチーチェン」について語っていた!
その時だった!
「大将」も買ったのだ!
その時の「しりこ玉」は4つではきかなかった!
恐らく8つの「しりこ玉」が
私からぱすぱす飛び出し
全国に飛び散った!
その行方は滝沢馬琴が全98巻で描いた通りだ!
「大将」が今後一体どんな感情表現時に
この「ミッチーチェン」を使うと言うのか?
同じような流れで
「吉本新喜劇」の
「やわらかいロボコン」こと
「山本奈臣実」ちゃんも
いつの間にか「ミッチーチェン」スタンプで
私と会話するようになった!
気がつけば「山形放送」の「芳賀ちゃん」まで
己の心を
「ミッチーチェン」に代弁させるようになった!
「芳賀ちゃん」にとっても
人生初スタンプだったそうだ!
「ミッチーチェン」の侵略が始まった!
「関西ローカルのラジオでよければ
君の歌を是非流したので音源が欲しい!」
と依頼するとその翌日
CDと共に
大量の「ミッチーチェン」グッズが郵送されて来た!
なんと彼は
「山形」の「天童市」に
家業の陶器店のかたすみを借り
「ミッチーチェン」グッズを販売していたのだ!
更に更に「ミッチーチェン」への興味が
深まってしまった!
そしてもちろんこれらの写真を見た
「大将」や「やわらかいロボコン」も
大騒ぎを始めた!
「大将」などは
「通販ページを探してみます!」
と言い出したほどだ!
なるほど
確かにどのグッズも
ふざけた感がある割には
”山形土産”としてとても優れている!
恐るべし怪人「ミッチーチェン」!
LINEグループ『吉本興業 山形本社』は
文字半分
「ミッチーチェン」スタンプ半分という
衝撃のパーセンテージへと突入した!
そう!
時代は「ミッチーチェン」に突入したのだ!
次回へ続く・・・
☆次回予告
「ミッチーチェン」ブームが終わる!