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あしたの編集者:その3「読みたい気持ちを掘り下げる」(1,939字)
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あしたの編集者:その3「読みたい気持ちを掘り下げる」(1,939字)

2016-06-30 06:00
    編集者として「こういう本を読みたい」というビジョンを持つにはどうすればいいのか?
    それには、まず「読みたい」ということの概念を徹底的に掘り下げることだ。「読みたいとは何か?」ということを徹底的に考えることである。

    これをすることが、日本人は一般的に苦手だ。
    「読みたい気持ちなんて人それぞれで、概念的に掘り下げられない」
    という先入観を持つ人が大勢いる。
    「読みたいか読みたくないかなんて、感覚でしかないんだよ」
    と、それを不可侵的に考える人も少なくない。
    「私は、読みたいという感覚をだいじにしたいの」
    などと、それを神聖化する人さえいる。

    しかしながら、当たり前の話ではあるのだが、何事にも理由というものがある。「読みたい」という気持ちが沸き起こるのにも、必ず何らかの理由があるのだ。それが掘り下げられないようでは、編集者として安定的に「読みたい」という気持ちを持つことができないし、またそれを作
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