ハックルベリーに会いに行く
世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その35(1,943字)
『宇宙戦艦ヤマト』は、かなりユニークな形式で製作された。プロデューサー西崎義展氏の、自主制作フィルムのような形でスタートしたのだ。お金は彼が全て賄った。
そのため、普通のアニメではできないような豪華な制作体制が整えられた。それは、スタッフの質もそうだが、量もそうだった。多くの優秀なスタッフを集め、作画枚数を増やしたのである。
そういう豪華な作りにしながら、しかし皮肉なことに、テレビ放送では裏番組の『アルプスの少女ハイジ』が強すぎたため、視聴率が振るわなかった。それで、番組打ち切りの憂き目を見るのである。
しかしながら、当時の数少ないファンの間には激烈な印象を残した。そのため、『宇宙戦艦ヤマト』の評判は口コミで徐々に広まっていき、また再放送を何度かくり返すことで、着実にファンを増やしてもいった。そうして、いつしか『宇宙戦艦ヤマト』はアニメファンの間では、「埋もれた名作がある」という伝説的な存
この記事の続きを読む
ポイントで購入して読む
※ご購入後のキャンセルはできません。 支払い時期と提供時期はこちら
- ログインしてください
購入に関するご注意
- ニコニコの動作環境を満たした端末でご視聴ください。
- ニコニコチャンネル利用規約に同意の上ご購入ください。