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演劇手法の一つに、インプルビゼーションというのがある。これは日本語だと「即興」という意味で、いわゆる「アドリブ」だ。やり方としては、役者に役柄や設定だけ与え、あとは台詞や動きなどを自由に演じてもらう。
すると、そこで役者が咄嗟にくり出した台詞や動きが、想像以上に面白いときがある。
この手法は、舞台はもちろん、映画などでも頻繁に用いられる。例えば、『真夜中のカーボーイ』という映画では、俳優のダスティン・ホフマンがニューヨークの街角を歩いているロケの本番中に、急にタクシーが突っ込んできた。そこでダスティン・ホフマンは、咄嗟に役柄のままで運転手に文句を言うのだ。
このインプルビゼーションはあまりにもリアリティがあったので、本来ならNGシーンになるはずが、そのまま映画で使われた。
映画監督のスタンリー・キューブリックなども、インプルビゼーションを重用する。ときには撮影現場で演じても
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