お金のことを知るには、お金の「使い方」に習熟する必要がある。
お金の使い方の基本は「投資」である。投資こそが、最も良いお金の使い方だ。

では、「投資」とは何か?
それは、明るい未来のためにお金を使うことである。
では、「明るい未来」とは何か?
それは、「質が良くなる」ということである。けっして「量が多くなる」ということではない。

ここで気をつけたいのは、20世紀までは「量が多くなる」というのが明るい未来と考えられていた。それが変化したのはここ20年ほどの話しだ。だから、まだ世の中には「量が多くなる」ことこそ明るい未来だ――という考え方が根強く残っている。そのため、それに騙されたり、足を引っ張られたりしないことが肝要である。

では、「質が良くなる」とはどういうことか?
それを一言で表すならば「洗練」である。「熟達」という言い方をしてもいい。何かが以前より極まることこそ、質が良くなるということ