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なぜ勉強するのか?:その12(1,975字)
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なぜ勉強するのか?:その12(1,975字)

2018-03-15 06:00
    人は、算数に親しむうちに、やがてそこに単なる「お金の計算」だけにはとどまらない、また別の価値を見出すようになりました。そこに、もっと深い魅力を見出すようになったのです。

    その魅力とは、大きく三つあります。
    一つは、汎化、抽象化というものの練習。
    二つは、思い込みを廃した、客観的な視点を得られること。
    三つは、そこに独特の美しさがあること。

    そこでここでは、以上の三つについて、順に見ていきたいと思います。

    まず一つ目の「汎化、抽象化の練習」というのは、ある種の必然でした。
    人間の脳は、そもそも汎化の能力を高めることで、飛躍的に効率が良くなりました。汎化の能力が高まったおかげで、知能の劇的な向上がなったわけです。
    逆の言い方をすれば、汎化こそが人間の脳の本質なのです。ですから、汎化の技術を高めていきたいというのは、人間の本能的な欲求の一つなんですね。

    例えば他の動物は、天気が変わることに疑問を
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