そもそも、お金というのは古代より、本質的に「社会的な信用を実体化したもの」だった。だから、お金を持っていれば、その人のことを知らなくても信用することができた。そして、その人のことを信用できると、商取引が円滑に進み、経済が発展した。そうして、社会全体の富が増したのだ。
例えば、お金という「信用を実体化した道具」があったからこそ、人は知らない土地でもタクシーに乗ることができた。それは、乗ってもらえる方にとってはもちろん、乗る客にとってもありがたいことだった。そうして双方の便益が図られ、経済が発展し、社会の富が増大した。
だから、お金というのは非常に有用なのだ。おかげで、世界中のほとんどの人がこの道具を長い間便