ハックルベリーに会いに行く
明日のライティング術:第14回(1,918字)
1960年代に、医学が急速に進歩した。その結果、乳児――特に男児の死亡率が劇的に下がった。
それまで、男児は女児に比べると死亡率が高かった。また、乳児そのものもたくさん死んだ。おかげで、成人するのは男性よりも女性の方が多かった。この世の男女比は、ずっと男性より女性の方が多かったのだ。
取り分け、戦争が起きると多くの男性が死んだ。おかげで、男女比はますますアンバランスになった。元々女性が多いところに男性がたくさん死ぬものだから、女性の比率がとても高くなったのだ。
おかげで、戦中や戦争直後は結婚できない女性がとても多かった。一夫一妻制を敷く以上、余るのは必ず数の多い方――つまり女性であった。
そのため、こと結婚市場においては、男性が圧倒的に有利な立場にあった。男性に選ぶ権利があり、女性は選ばれるのを待たなければならなかった。
選ばれないと、一生独り身として過ごし、当時の社会としてはひどく惨めな
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