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今年はアポロ11号が月面に着陸してから50年なので、それについて言及したインターネットの記事がときどき目につく。そうしたところでよくいわれるのが「なぜファミコン以下のコンピューターしかなかった時代にアポロは月へ行けたのか?」ということだ。そして多くの記事では、「それはマネジメントの勝利だった」と説いている。特に、リーダーだった故ケネディ大統領の「圧倒的なビジョン力」に依るところが大きかった――と。
その彼のビジョンとは「人が月を歩く」というものだ。これに多くの人が賛同し、わくわくしたからこそ「アポロ計画」というプロジェクトは驚異的な発展を遂げ、遂にファミコン以下のコンピューターで人が月を歩くまでに至ったのだ。
これと同じ文脈で、昭和の日本のマネジメントが語られるときもある。
「日本の優れた昭和の経営者たち――松下幸之助、井深大、本田宗一郎などは、圧倒的なビジョン力を示し、それによってリーダー
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