ハックルベリーに会いに行く
生きるとは何か?:その6(1,646字)
無意識の面白いところは、単に「考えない」ということで実現できるだけではなく、考えた抜いた先にも、その世界が広がっているということだ。
そして人は、一旦考え始めると、二度と「単に考えない」という状態には戻れない。だから、考え抜くしかない。そうしないと、再び「考えない」の世界には戻れない。
例えば、人間は誰でも考えなくても走れる。しかし考えないで走ると、それなりに限界が訪れる。ある程度のところでスピードが止まる。
そこで人は、「もっと速く走ろう」と考えるようになる。すると面白いことに、最初は考えなかったときよりも遅くなってしまう。あの無意識で走っていたときの感覚が蘇らない。そうして、無意識の素晴らしさにあらためて気づく。
ところが、そこからさらに考え抜く。そうすると、いつしか再び「考えない」の境地に到達できる。そして、以前の「単に考えていなかった頃」よりも速く走れるようになるのだ。
そういう世
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