ハックルベリーに会いに行く
マンガの80年代から90年代までを概観する:その32(1,494字)
1980年代後半は、今から思うとマンガがつまらなくなりつつあった。
『ボーダー』が1986年に始まり1989年に終わるのだが、これが一つの時代の転換点になった。スピリッツでは柳沢きみおが1987年から1990年まで『妻をめとらば』を掲載していたが、これもバブルの時代を象徴するような内容であった。
今思うと、バブル経済が社会に及ぼした影響はとてつもなく大きかった。1980年代後半、世の中は紛れもなくバブルに浮き立っていたのだ。
そんな最中の1989年1月、手塚治虫が亡くなる。その直前に昭和天皇が崩御した。しかもこの年は、美空ひばりや松田優作、そしてぼくの好きな色川武大も亡くなる。そんなふうに、時代が転換した年となった。
ただし、バブル経済はまだ続いていた。バブルが弾けるのは1991年の1月だから、ちょうど2年後だ。手塚が亡くなって2年後にバブルが弾け、マンガ界も本格的な低迷期に入る。
しかし
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