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マンガの特性として、「人間の奥底に眠るとんでもないもの」が表現できる(表現しやすい)ということがある。マンガは、だからこそジャンルとしてヒットしたのではないか。人は、とんでもないものを見たいという欲求をいつでも抱えている。それを満たしてくれるのがマンガなのだ。
では、人間の奥底に眠るとんでもないものとは何か? その一番分かりやすい例が、宮崎駿の描いたマンガ版『風の谷のナウシカ』だろう。これは、1982年から描き始められ1994年に完結した。その意味で、この連載のテーマともぴったり重なるのだが、宮崎駿の奥底に眠っていたとんでもないものを見せてくれる作品だ。
『ナウシカ考』という本がある。
赤坂憲雄さんという民俗学者が、『風の谷のナウシカ』を一種の民話として――つまり人間の奥底に眠るとんでもないものの集積の一種として読み解いた解説本だ。
岡田斗司夫さんが、マンガ版
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