ハックルベリーに会いに行く
生きるとは何か?:その30(1,890字)
今思うと、昭和の時代は牧歌的であった。若者は、大人になったらサラリーマンか、それともミュージシャンかを選ばなければならなかった。ただし、ミュージシャンを選んだのは100人に1人くらいだ。それ以外の99人は、皆サラリーマンを選んだ。
しかし、そんな中でサラリーマンでもなく、またミュージシャンでもない道があった。それが大工だ。大工には、サラリーマン的な部分と、ミュージシャン的な部分が混在している。いうならば、両者のジンテーゼのような職業だ。
そして、昭和の時代に大工を目指すのはほんの少数だったが、今の時代、ほぼ全て――つまり100人いたら100人が、なんらかの形で大工的な生き方を模索しなければならない。そうしないと、生きてはいけない時代になった。
そこでここからは、大工的な生き方とは何か? また、どうすれば大工的に生きられるか――ということについて見ていきたい。
まず、大工の最大の特徴は、「人
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