ハックルベリーに会いに行く
マンガの80年代から90年代までを概観する:その60(1,649字)
1979年から1981年というのは、ちょっと特殊な時代だった。この頃、エレクトロニクス技術が急発達し、さまざまな「未来的商品」が出始めていた。また、それに伴ってコンテンツ業界も少しずつ様変わりをし始めていた。
中でもYMOの登場はその象徴的なものだろう。音楽の世界にコンピューターが登場し、それが音楽界そのものをも少なからず変えるということが現象として起こったのだ。そのため、多くのアンテナの高い尖った若者がYMOに飛びつき、新しいコンテンツの楽しみ方のスタイルを構築していった。
マンガ界にもこの動きは飛び火した。その先陣を切ったのは江口寿史だ。彼は当時、週刊少年ジャンプに『すすめ!!パイレーツ』を掲載していた。ぼくは、このマンガを読む中で初めてYMOの存在を知った。江口寿史がYMOの大ファンで、彼らをマンガの中に登場させていたのだ。
そういうふうにマンガ家が自分の作品内で自分や自分の近況を報
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