ハックルベリーに会いに行く
お金にまつわる思考実験:その1(1,688字)
この連載はお金にまつわる思考実験を展開していくものである。特に、お金の基礎の基礎について考えてみたい。
まずお金は「道具」である。これはぼくの基本思想だ。そして道具である以上、人の助けになるものだ。どんな人の助けになるかというと、全員だ。すなわち社会全体が助かる。
なぜなら、人々の「交換」が促進されるからだ。
そもそも、人間は生得的に「所有」や「正義」の価値観を有している。だから、子供にもそれはある。幼児は教えなくとも物を取られると怒る。逆に、人の物を取ったりしない。他人がブランコに乗っていたら順番を待つ。
だから、他人の物を奪うのは、何らかの理由があってのことだ。例えば、相手に対して不公平を感じていたりする。つまり、正義に基づいて奪っている。
なぜ不公平を感じているかというと、たいてい「相手は幸せなのに、自分は不幸だ」と感じているからだ。だから、物を奪うことによって公平を保とうとしている
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