ハックルベリーに会いに行く
庭について:その13(1,658字)
イギリス式庭園とは、どんな庭だろう?
その最も分かりやすい定義は「直線を嫌う」というものである。
これはもちろん、ローマやアラブ、そして何よりフランスの庭が直線を好んだことへの対抗だ。だから、イギリス庭園は一種の「カウンターカルチャー」ともいえる。それはイノベーションだった。
そして17世紀以降、庭というと「イングリッシュガーデン」が一般になった。主流になった。むしろフランス式庭園は嫌われるようになった。それは悪い意味で「貴族的」であったため、封建社会の象徴となった。
貴族的な庭園は、今でも世界中で散見される。皮肉なことに、何らかの権威を誇示したいなら、フランス式庭園は打ってつけだからだ。
日本でも、明治期に政府の権威を見せつけるため、フランス式庭園が数多く造られた。日本を代表する公園の一つ「上野公園」も、そんな主旨に則って作られた庭園である。そこでは自然が可能な限り幾何学的に配置されてい
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