ハックルベリーに会いに行く
お金にまつわる思考実験:その20(1,761字)
大局的に見ると、世の中は概ね「便利」な方向へと流れている。江戸時代のように「あえて不便にする」という施策が採られることもあるが、それらは最終的には潰えてきた。便利さの前に敗れ去った。そうして、より便利な方へ流れてきた。それがこれまでの人類の歴史だった。
その歴史を踏まえると、これからもずっと(それこそ人類が絶滅するまで)人は便利さを希求するのではないかと予測する。それを踏まえた上で、今世の中の「不便さ」として立ちはだかっているものを考えると、一番に浮かび上がるのは「国家」である。あるいは、お金に関していえば各国の通貨だ。それが、現代の便利さを阻む最大の壁となっている。
例えば、国家があるおかげで「関税」が存在する。関税は、競争力のない自国の産業を守るために設けられる。そのため、国が守ろうとする産業は、競争力がないまま存続してしまう。そうして国民は、適切なサービスを得ることができない。もっと
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