ハックルベリーに会いに行く
石原莞爾と東條英機:その2(1,692字)
石原莞爾は1889年、明治22年の生まれである。一方の東條英機は、1884年、明治17年の生まれである。二人は5歳違う。
東條英機は東京で生まれた。父が軍人で東京に勤めていたからだ。
英機の父は東條英教といい、1855年生まれである。1855年は明治維新の13年前であり、つまりは江戸時代の人だ。
英機の父・英教は、陸奥盛岡藩藩士、東條英俊の嫡男として、東京の大久保に生まれた。父・英俊が江戸詰をしていたからだ。そして、前述のように13歳で明治維新があり、そこから戊辰戦争が始まる。盛岡藩は幕府側につき、奥羽越列藩同盟を結んで抗戦するのだが、すぐに敗れ、世の中は明治になった。
そして、この奥羽越列藩同盟に「庄内藩」も参加している。庄内の中心は鶴岡で、つまりは石原莞爾の出身地だ。
そんなふうに、東條英機と石原莞爾の父は共に、子供時代に戊辰戦争を体験している。そこで敗者になり、藩を潰されるという屈辱
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