ハックルベリーに会いに行く
お金にまつわる思考実験:その34(1,843字)
TPSによって道をどう作るか?
それを考える前に、現代道路の成り立ち(構造)から見ていきたい。
現代道路というのは、なかなか面白い。というのも、それが芸術的ともいえるくらい、よくできているからだ。
19世紀の末頃から、石炭に代わって石油が新しいエネルギーとして注目されるようになった。原油から各種の油を精製する技術が発達したからだ。
そうして石油は一気に大量に精製されるようになった。それにともなって、精製された石油のうち、最も重い部分が余るようになった。石油は精製すると軽油とか重油とかガソリンとかに別れるが、そのうちの最も重い部分がアスファルトである。
このアスファルトが、他に使い道がない上に、大量に余るので、何か使い道はないかということになった。それで、「道の舗装がいい」ということになったのだ。
というのも、これは一石二鳥のアイデアだったからである。当時、ちょうどモータリゼーションが起こっ
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