ハックルベリーに会いに行く
アーティストとして生きるには:その14(1,674字)
以前、「アートの定義とは、豊かな欲望×貧困なイメージ」と書いた。その代表例として、近藤真彦の『ハイティーン・ブギ』を取り上げた。
すると、つい最近、この曲がにわかに脚光を浴びた。それは、ジャニー喜多川氏の性加害事件を、山下達郎氏が擁護したおかげで、派手に炎上したからだ。
山下氏は、ジャニー氏に「恩」があることを広言した。それは、彼がまだ今ほどの評価を獲得していなかったとき、ジャニー氏だけが評価して、積極的に起用してくれたからだ。
そんな山下氏がジャニーズ事務所(ジャニー氏)のために初めて書いた曲こそ、この『ハイティーン・ブギ』なのである。だから、山下氏にとってはとても気合いが入った、思い入れの深い作品だ。
当時の山下氏は、とにかく売れたかった。それは「豊かな欲望」そのものである。
そんなとき、ジャニー氏から作曲の依頼が来た。それは、自分にとっては馴染みのない「アイドル」の曲だった。
そこで
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