今、地方に移住する若者が増えている。この現象は、これからのアートの方向性、あるいは価値をとらまえる上で、とても貴重な情報と考える。

しかしこの「地方に移住する若者が増えている」という現象の本質は、なかなか見えにくく、とらまえづらいところがある。第一、世の中のほとんどの人は、まだ「人は大都市に集中している」と考えている。特に「若者はますます東京へ向かう」と考えている。

ところが、今日、たまたまこんな記事をネットで見つけた。


この記事の筆者は、長年「限界分譲地」を取材しているライターだ。「限界分譲地」とは、今では過疎化したかつての新興住宅街のことだ。

高度経済成長期からバブル期にかけて、日本の地価が異常に高騰した。その結果、土地への投機熱が高まって、急ごしらえで安普請の住宅街が次々と僻地に建